それでも大好きは変わらなかった。
嫌いになる努力も虚しいくらいに
一度あって笑って見せると無駄になる。
1番嫌いだけど世界で1番好きだった。
その両方の感情が一日に何度も現れた。
それから数日後にまた泊まりにきた。
いつもみたいに抱きしめあってるけど何処かで他の誰かにこの違う顔を見せるだろうって疑いがある。
でもたまらなく好きだ。
寝静まると
生まれて初めてやってはいけないことをしてしまった。
服の中に手をいれる。
呼吸ができないほど緊張する。
すべすべの肌を撫でて上の方へ
何度もみたこともある乳首。
初めて触れた。
つねったり転がしたり
興奮は収まらない。
手はしたに伸びて行く。
ジャージのパンツを上から撫でる。
撫でる度に硬くなって大きくなった。
そこで手は止まった。
なんて、なんて情けない。
申し訳ない。
俺が求めているのかこんなことなのかと。
愛情ってなんなのか。
そんなんじゃないでしょう。
抱きしめたら
胸の中で幸せそうな顔してる。
時折こっちむいて2人で笑う。
俺が求めてたのはそういう幸せだろうって、わかった。
だから全部やめて
寝てるのもわかってたけど
思いっきり抱きしめた。
少し起きたのか寝ぼけておれの方すり寄ってきて
手握ってくれる。
なんか感じ取ったのかな?
胸の中でまた口開けて寝始める。
これが幸せだ。
こんな近くに幸せがある。
こいつの存在が俺の幸せを作っている。
出来た彼女とは結局、2週間ぐらいで別れてしまった。
やっぱり、優先順位を俺にし過ぎたみたいだった。
後悔してないよって、
笑って見せてくれた。
変に慰めるのも嘘臭かったから
『良かった』って言ってやったら
また笑ってた。
『最低やな!』って言いながら
笑ってた。
その笑顔みて俺も笑った。
これ以上好きになって良いのかわからなかった。
だからちゃんと言った。
『変なこと言ってると思うやろうけど、俺のそばにだけおってくれへん?』
『うん。もう離れへん。ごめんな。』
ノンケのクセして
ひとの気持ちもわからずに
そんなこと言いやがって。
ほんとに大嫌いだ。
でも世界で1番大好きだ。