高2の修学旅行。
行くのは沖縄。
部屋割りを決める日に休んだせいで、あまり話したことがない人と一緒になった。
同室になった人…裕哉君はなかなかのイケメン。
身長が高くモデルみたいな体型。
だけどみんなが避けてて、話し掛けづらい雰囲気で、いつも一人だった。
これは仲良くなるイイ機会だろう。
1日目は戦争に関する場所に行った。
ホテルに帰ってからも体験した人の話を聞いた。
疲れて眠くて全然話を聞いていなかったけど。
それから飯を食って、部屋に行った。
「今日、疲れたねー」
無難な話題を振ってみた。
「あぁ…暑かったしな」
お、意外と会話は返してくれる。
「壕の中にさ、めっちゃデカい虫いたよね」
「あれはキモかったな」
笑顔を見せてくれた。
みんなが避けてたから何となく話しにくい雰囲気を感じただけで、実際は話しやすい人なんだ。
「あ、高橋(俺の苗字)、さっき寝てただろ」
「歩いたせいか眠くてさ」
「感想文みたいなの書くらしいから。あとでメモったの貸すよ」
「本当に!?ありがと!」
フツーに優しいじゃん。
イイ人じゃん。
なんでみんな避けてたんだろ。
「あ、そろそろシャワー浴びなきゃだな。どっち先?」
「裕哉君が先でいいよ」
「ん、わかった。じゃあ、お先に」
裕哉君が風呂場兼トイレ(ユニットバスだったので)に入った。
俺はこの後にどうしたら裕哉君の裸を見れるか考えた。
風呂に入るのは不自然過ぎる。
じゃあ…一緒に寝る?
寝るときは浴衣(ガウン?)を着るし。
それにはどうしたらいい?
そんなことを考えていたら、裕哉君があがってきた。
「さっぱりしたー」
その姿に一瞬ドキリとした。
細身の体。
だけど筋肉がないわけじゃない。
意外とガッチリした胸板。
腹筋も割れてる。
臍から下に生えている毛はタオルで隠された部分にまで続いている。
「じゃあ浴びてくるね」
「あいよー」
俺は風呂場に入って服を脱いだ。
それからシャワーを浴びながら考えた。
どうしたら裕哉君の裸を見れるか。
それしか考えていない。
だが、頭も体も洗い終え、長く浴びているのも微妙だからシャワーから出た。
体を拭き、裸のまま浴衣を着た。
そしてドアを開ける。
すると、裕哉君が自分のベッドを腰に巻いていた拭いていた。
なぜ腰に巻いていたタオルだと分かったか。
裕哉君が全裸だったからだ。