走るのは、だいたい10時くらいだった。
その公園は結構昔からある公園だけど、最近整備しなおされ、ジョギングコースがキレイに敷かれ、とても走りやすい。
自分と同じようにランニングやウォーキングをする人、犬の散歩をする人など、この時間でも結構人がいる。
「発展はやっぱりもう少し遅い時間なんかなぁー。」
練習を始めて2週間ほどたったが、一向にその気配を感じとれなかったので、俺の下心は徐々に小さくなっていった。
練習も3週間を過ぎたころの金曜日だった。
普段は明日が休みということで飲みに行くことがほとんどなんだけど、この日はたまたま予定がなかったので、走ることにした。
時間はいつもより遅めの11時すぎ。
さすがにこの時間になると、人もほとんどいなかった。
俺がいつものコースを走っていると、コースの横でストレッチをしている男の姿が見えた。
丁度、外灯の近くにいたので、近づくとその姿が、ハッキリ見えた。
Tシャツとハーフパンツで、年は大学生くらいだろうか。イヤホンをしながらストレッチをしている彼は、いかにも体育会系という感じだった。
顔もチラッと見た感じでは、イケメン風だった。
恥ずかしい話だが、練習を始めてから俺は、通り過ぎる人などを、こっそり観察していた。走りながらも「イケメンいねぇかなぁー
」と、妙なことを期待していたんだ。
でも、いつもはおじさんやおばさんがほとんどだった。
しかし、今日は違う。イケメンでスポーツマン(風)の若いやつがいる!
俺は淡い期待を抱いた。
でもすぐにその期待は冷静な脳にかき消された。
「ん、そもそも発展するやつって、あんな走る気マンマンの格好するかな?イヤホンもしてたし。それにストレッチもしないだろうなぁ。ノンケだろうなぁ。」
と、そんな答えに落ち着いてしまった。
「でもまあ、イケメンがいるのは目の保養になるからいいか」と、テンションは若干上がったまま、走ることになった。
回りくどくて、すみません。
次あたりからエロくなると思います(笑)