俺には高校生の時からストーカーしてる同級生がいた。高身長で如何にも
今風のリア充イケメンで初めて見かけたその時からずっと気になっていた。
学校が終わるといつも可愛い女子達と帰って、そこからダンススクールに通って
いたと話していたのを盗み聞きした事がある。そんな彼とは対照的に自分は
目立たなくて暗く容姿もあまり良くなかった。そのせいか友達もいなかった。
話しかけるなどとても恐ろしくてできなかった。取り巻きの女子に、そして彼に
なんて言われると考えるだけでも。
そういった自分が出来ることといえば、ストーカーだった。
彼のロッカーの物品を持ち去る、帰り道をできるだけ尾行する。彼が今日何を
昼食に食べて何を間食したかもメモしていた。高校を卒業する頃には
エスカレートして住所も割り出してあったし一日何度も彼のツイッターを
チェックしていた。そこまでしても、自分が彼に近づくという考えはなかった。
陳腐な言い方だけど遠くで彼の事をずっと見ていられるだけで幸せだった。
別に彼女がいてもいい、自分には関係のないことだった。
ある日、携帯に知らない電話番号から着信があった。出ると、それは何と彼から
だった。吃驚して心臓が飛び跳ねそうになるのを抑えて普通な感じで話した。
さらに、彼は「今度の日曜会えないか」と言ってきた。頭の中が真っ白に
なるほど衝撃的だった。今まできっと一生話すこともなく過ぎていくと
思っていた彼から会いたいという言葉が聞けるとは思ってもいなかった。
自分は即座にOKした。どんな話だろう、自分の立場も忘れてそんな事を
考えるのに没頭しながら日曜日を待っていた。
続きます、まだ全然えろくなくてごめんなさい。