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続きです。
食堂で夕食をとった後、先生の部屋に向かった。
「勉強お疲れさん。あぁ、そんな大した用事じゃないよ。なに、便所掃除を頼むだけさ。一年が使う3階の西側2箇所だけでいいからさ。あ、11時以降のがいいよ。それ前だとみんな使うし。じゃあ、よろしく頼むよ」
そう言うとドアを閉められた。
「……」
部屋に戻ろう。
「おかえりなさい。先生、何だって?」
「便所掃除やれってさ。さ、風呂行こうぜ」
「うん」
着替えを持って大浴場に向かった。
時間帯で学年別に入る順番を分けてあるから、混みすぎることは無い。
カゴに脱いだ服を入れる。
銭湯に行ったことがないのか、コウキは俺のやることを見よう見真似でやっていた。
ゆっくりと湯船に浸かるのは久しぶりだ。
普段はシャワーしか浴びないから。
皆、おとなしく入っている。
風呂で騒ぐようなガキは卒業したのか。
隣にはコウキ。
白い肌を赤らめているのが、また一段と可愛かった。
部屋に戻り軽く勉強をし、時間になったので掃除に向かった。
消灯時間は過ぎている。
面倒だと思いながらもトイレのドアを開けた。
「ちょッ!誰か来たッ」
「お預けなんて無理だって」
「バカ!動かないでよッ」
2つあるうちの片方の個室から二人分の声がした。
何となく聞いたことがあった気がしたが、よく聞く前に急いで立ち去った俺には判別出来なかった。
次のトイレを開ける。
野球部のヤツらがいた。
ケータイ片手に自分の股間に生えたモノを扱いている。
一瞬理解出来なかった。
見知った顔もあったから。
全員の視線が俺に向けられ、すぐに逸らされた。
「ショ、ショウ。よぉ…」
クラスメートのアカマがズボンの中にデカいブツをしまい込み、テントを張らせた状態で話しかけてきた。
「ほら、男子校だし、野球部って先輩から結構させられたりするから慣れっこでさ。みんなでしようってことになって」
ワケの分からない弁明をしてくるアカマを自分はどんな眼で見ていたのかは分からない。
「お前らするなら部屋でしろよ!」
掃除するのは俺なんだから!
俺は自分の部屋に向けて疾走した。
部屋のドアを開けて、勢い良く閉めた。
「……」
「………」
同室の相方と目が合った。
ズボンとパンツと膝まで下げ、自分のモノを扱いていたであろう人と。