初めて会ったのは、大学でだった。
サークルの同級生で、名前は誠(まこと)。
まさか、俺がお前に恋をするとは思わなかった。ずっとずっと、友達でいるんだと思ってたのに…俺はいつからか誠に恋をしてた。
大学に入って、最初はあまり話す関係ではなかった。
サークルの花見で、酔っ払った誠が、「俺、ほんとは年上なんだよね」と絡まれたのが最初だったと思う。
そっか、っていいながらまた違う人と話し始めた俺は、バイだけど当時付き合っている彼女もいて、何とか大学の雰囲気に慣れようとしていた。
でも多分、自分はこっちの人間じゃないって思わせるために付き合っていたのかもしれない。
だから彼女とはHもしなかった。
むしろできなかったのかもしれない。
俺は花見の中で楽しそうにしている誠のことなんて気にもとめず、ビールを飲み続けた。
出会いこそはこんなだったけど、恋とはほんとに突然やってくるのだ。
たとえ、それがこんなに辛い恋でもあっても。