あれからも変わらずいつも通りに接してくれるコウキに僕は少しホッとしていた。一つだけ変わったのは彼女の話を僕にしなくなった事。気をつかわせちゃったかなとゆー心配はあったけど普通に接してくれるコウキにますます惹かれていく自分がいた。それから少しして、彼女と別れたってゆーのをコウキから聞いた。嬉しいのとコウキが心配なのと複雑な気持ちがあった。少しでも嬉しいと思ってしまった自分に腹が立った。
コウキが彼女と別れて、約半年。高2にあがった僕達は見事同じクラスになった。まーうちの学校は一年ごとに自分にあったコースを選べて、それを一緒にしたから同じクラスになる確率は高かったんだけど。それでも、僕はコウキと同じクラスになれて嬉しかった。この頃くらいから少しずつだけど、なんかコウキの行動や言動が変わってきた気がする。変にボディータッチが増えて、他のクラスメートと話してるとヤキモチみたいな・・・勘違いかもしれないし期待しすぎかもしれないけど、そんな気がした。バイトのあとにウチに来るのが日課になってきた。時にはそのまま泊まって一緒に学校行く事もあった。そんな毎日を楽しく過ごしてたある日。ある女の子がコウキに告白したってゆーのを聞いた。その女の子は同じクラスの子で結構モテてたらしい。僕は気になって気になって、女の子にどうなったのか聞いた。そしたら思わぬ言葉がかえってきた。
女「なんか他に好きな人がいるらしくて、断られた。てか、まだ傷付いてんだから。笑」
僕「あ・・ごめんごめん笑」
ホッとした自分がいた。それと同時に一つの疑問。
「好きなひと・・・?」
まーいたとしても僕には話さないよね。でも、気になる。そういえば最近、コウキが仲良く話してる女の子がいる。ナツキてゆー子。あの子かな?とまた胸が苦しくなる。二人でよく話してる。連絡もよくとってるみたいだし。あの子か・・・。急に寂しくなった。それでも、僕の気持ちを知ってからも普通に接してくれるコウキに冷たい態度は絶対とれない。聞かなかった事にしようと決めた。それから何日か後、コウキから連絡があって、遊びに来る事になった。ナツキと一緒に。俺はなんか嘘でもついて、遊ぶのを断ろうと思ったけど、いい嘘が思い付かず了解した。コウキとナツキが二人で家に来た。ナツキはウチに来るのが初めてだからキョロキョロしたりあさくったりしてる。三人でテレビを見てる時。
コウキ「あのさ!」
いきなり少し大きめの声でコウキが言った。そのあと、コウキは僕と目が合ったあと、ナツキを見た。ナツキはコウキと目が合ったあとにコクンと頭立てふった。俺は
「なんだろ・・・付き合いましたとかの報告かな。」
とドキドキと悲しい気持ちでいた。
コウキ「ジュンに話さなきゃいけない事があるんよね。」
僕(きた・・・絶対そうや。最悪。遊ぶんじゃなかった)
僕「なに?」
コウキ「実はさ・・・好きな人できたんよ。」
僕「うん。なんか聞いた。」
コウキ「そっか。」
コウキは黙り込む。ナツキが励ますかのようにコウキの肩を軽く叩く。コウキは決心がついたかのように顔をあげ、俺と目が合う。
コウキ「実はお前を好きになったんよ俺も・・・」
今の今まで二人の交際発表だと思って泣きそうになって僕は予想だにしない発言に一気に涙が引いた。
僕「は?」
コウキ「だからお前を好きになったんだって。」
僕「はぁ・・それで?」
コウキ「なんなんその気のない感じは。笑」
僕「えーなに?よくわかんない。コウキが俺の事好きって事であってんの?」
コウキ「うん。あってる!お前はまだ俺の事好きなん?」
僕「え・・・」
僕はナツキの前だからなんか答えづらかった。
コウキ「もう好きじゃないん?」
僕「好き・・・だよ?」
コウキ「まじで!???ほんとに?」
僕「うん笑」
コウキ「じゃあ両想いや!笑」
その時、コウキとナツキは満面の笑顔になった。僕はいまいち状況が把握できてなかった。
コウキ「ここ最近ずっとな、ナツキに相談しよったんよお前の事。」
僕「そうなんだ笑」
ナツキ「毎日毎日アンタの話ばっかりされたよ笑。アンタの話しかしないからねこいつ笑」
三人で笑いながらいろいろ話した。僕はとびはねたい程の嬉しさを頑張って抑え込んでた。
ナツキ「じゃあアタシは帰るね!いろんな意味でお邪魔しましたー笑。バイバーイ」
なんだよそれーて言いながらナツキを見送ったあと、二人っきりになって気まずい。その沈黙を破ったのはコウキ。
コウキ「いきなりごめんな。なんか最近ずっとお前を目で追いかけてる自分がいて、でも認めきれなくて、自分でもどうしようもなくなってナツキに相談してた。」
僕「そうなんだ笑」
コウキ「じゃあ・・なんて言ったらいいんやろ?付き合ってください?笑」
僕「なんかおかしいね笑。こちらこそ笑」
そのあとは二人で寝た。コウキの腕枕てゆーいつもとは少し違う形で。