Mの家でゲームなんかして遊んでいるうちに、真夜中になってしまった。
「どうせ親もいねーし、泊まっていけよ」
そうMが言うので、俺もその通りにすることにした。
Mが冷蔵庫からビールやカクテルを出してきたので、深夜は二人だけの酒盛りになった。
「女とか最近どうでもよくなってさぁ」
酒の入ったMは、またその話をしてきた。
「今までヤリ散らかしてきたんだから、ちょっと小休止しとけよ」
俺もそう答えてやる。
「そうだよな、ヤっちゃば、女なんてどれも同じな気がしてきたし」
そういう話の途中で、Mはふいに真面目な顔つきになった。
「ところで、あきにだけ、ぶっちゃけようと思うんだけど」
「なに?」
「いや最近、男なんか、いいかなって思うようになって…」
「え?」
「おまえみたいなカワイイ男、抱いてみたらどうかな、とか…」
「な、なに言ってんの?」
急にMがそんなことを言うので、俺も少しテンパってしまった。
「い、いや、冗談だよ。気にするな」
Mも慌てたように話を打ち消す。
二人で無理やり話題を変えたけど、なぜかその後は話が盛り上がらない。
「そろそろ寝るか?」
Mがそう言い、俺はMのベッドの横にマットを敷いてもらって、そこに寝ることにした。
電気を消して、俺もウトウトとしかけていた頃。
ベッドで横になっていたMが、静かに起き上がる音がした。
トイレにでも行くのかと思ったが、部屋から出る気配がない。
ふと頭を動かすと、寝ている俺を、Mが見下ろしているのが見えた。
続く。