その頃俺はまだNに対する感情に気づいていなかった。
季節は夏になり、俺もNも中学最後の県大会が近づいてきた。
柔道部は午前練で野球部は午後から練習試合。
俺は暇だったので、練習試合を見て行くことにした。
ちなみにNはエースでピッチャー。
久し振りに練習姿を見るなーと、Nを見ていると
心の奥で何かドキッとするものを感じた。
(俺、今あいつ見てドキッとしたよな?)
何かの間違いであれと自問自答する。
その答えはNが練習試合を終えてから確信に変わった。
どうせ帰る方向が一緒だし、校門でNを待つことにした。
そのとき、俺の後ろからユニフォームのままのNがやってきた。
N「おーい。わーたーるー。
いたいた。スタンドから見てたろ?」
俺「おう。見てた!
よくわかったなー。」
N「俺の見えるとこにお前がいれば、俺はすぐわかるぞ。
お前が見てるの気づいて、何がなんでもまけられねーと思った。」
俺「いや、練習終わって時間あったし。」
俺は気づいてくれてたことが嬉しかった。
だか、なぜか素っ気なく返してしまった。
N「なんだよ。俺の姿見たくて来たんじゃねーの?
俺はお前が見てるの気づいて、マジで嬉しかったのに。」
俺はダチとしての冗談だと思ったが、何故か照れてしまった。
N「ところでさ、明日お互い休みやろ?
今日お前ん家行くからな。」
俺「はー?俺にも都合が…」
N「おし、決まり。
それじゃ、部室戻って荷物取ってくるから待ってろ!」
Nはそのまま、部室に戻っていった。
Nが泊まりにくる。別にたいしたことでもないのに、そのときの
俺はドキドキしていた。
泥まみれの汗臭いユニフォーム姿のNを見て、
一瞬の違和感が、確信になった。
(好き…なのか?)
次から少しずつエロくなります!