隼人の舌が俺の口の中に入ってきて、舌と舌が絡んだ。
「翼、好きだよ」
キスの合間に俺の目を直視して言ってくれる。それでまた恥ずかしくなる自分がいる。
隼人の舌は首筋をつたって乳首を攻めてくる。片一方の手でもう片方の乳首を遊ばれ、もう片一方はトランクの上からチンコを揉まれていた。やがて隼人の手がトランクスの中に滑り込むと、チンコを取り出されてついに直に握られた。その手が上下にゆっくり動き始める。
「ああっ!隼人、マジでヤバイって!」
俺のチンコはすでに、今までに体験したことのないほどの先走りが出ていてヌルヌルになっていた。隼人の手がよく滑って快感も自分でシコるのとは比ではないくらいだった。また隼人のシコり方が尋常でないくらい焦らしてくる。チンコを強く握られたかと思うと、指の腹だけですうっと動かされたり、亀頭だけを攻められる。チンコの先だけを扱かれると電気が走ったようになんとも言えない快感が押し寄せてきて、背中の辺りがムズムズするのだ。乳首を攻められるだけでイキそうになってるのに、こんなシコられ方をするともうすぐにでもイッてしまいそうだった。さらに隼人は言葉でも攻めてくる。
「翼、先走りすげえよ?」俺はもう何にも言えなかった。すると隼人はどんどんいじめてくる。
「ほら、腕で目を伏せてないで見てみなよ」
そう言うと隼人は俺の腕をほどいた。隼人の顔が目に前にあった。
「ほら」「嫌だよ・・・・・・」
「何で?」「何でって、わかってるくせに・・・・・・」
そういうとにっと笑うだけだった。
「ほら!」
今の隼人にちょっと強くうながされると俺は従うしかなかった。頭を起こして隼人の手に握られた自分のチンコを見てみる。思ったとおり今までに経験したことのない先走りの量で、俺のチンコも隼人の手もヌルヌルだった。隼人が親指でスズ口を押して内側に触れてくる。先走りがまた玉をつくって溢れてきた。俺は刺激に顔をゆがめた。その顔を冷静に眺めている隼人の存在にも気づいていた。
隼人の手がチンコから離れると、痙攣したように大きくヒクついた。もう恥ずかしさも通り越してしまって逆に若干冷静になった俺は、行為が始まって以来、初めて自分から隼人の顔を見た。そして言った。
「おまえって」
「ん?」
「・・・・・・おまえって、ドSだな」
すると隼人は一瞬真顔に戻ったかと思うと、ばつが悪そうに笑った。
「ごめん。でも普段強がってる翼がこんなに気弱なんだもん。そりゃあいつもの仕返しをしたくなるよね」
「い、いつもの仕返しって、そんなこと思ってたわけ?」
「さあね」
最後は笑顔でたぶらかされて、またチンコをつかまれた。
隼人は本当に意地悪だった。隼人も男だからどこをどうシコればイけるのか、どのくらいシコればイくのかというのをわかっているのだろう、わざとそこをはずしてくるのだ。いつもイく一歩手前でしごくのをやめるのだ。そう、何度も寸止めをくらっている感じだった。そんなことをニ、三度も続けられると、俺の心もくじけそうになってくる。イきたいのにイけないこのもどかしさや歯がゆさ。あまりにも苦しくて泣きたくなってくるくらいだった。
その時、チンコにとがったものが当たった。急な変化に何かと思えば、隼人がチンコを舐め上げていたのだ。俺はその光景を見て驚いた。しかしそれも束の間、隼人がとうとうチンコを咥えると、生暖かい空間と柔らかい口の中の感触が心地よくてすぐに快感に変わった。今までチンコをしごいていた手は今度は俺のキンタマを揉むような感じで触ってきて、上下に動く隼人の口は、舌先でスズ口をくすぐったり、舌先に力を入れて動かされたりするので耐えられなかった。もとからイきそうになっていたというのに、こんな新しい刺激が加わると歯止めが利かなくなる。
「隼人・・・・・・ヤバイ・・・・・・」
俺は上がる息の中でそう言った。それでも隼人はやめようとしない。その時ようやくラストスパートをかけてきているのだと気づいた。俺の息がどんどん上がってくる。
「隼人・・・・・・ヤバイって!俺、イキそう・・・・・・」
快感が襲ってくる。ここまでくると自分では制御不能だった。イキたい欲望に完全に負けてしまってもうそれだけしか考えられなくなってしまっていた。
「隼人!ヤバイよ!俺、イクよ・・・・・・あっ、ヤバイ、隼人!イク!イクッ!・・・・・・」
俺が最後に叫んだとき、ようやく隼人は口からチンコを出した。その瞬間に精液がビュッ、ビュッと勢いよく飛んだ。それは自分でシコった時とは比べものにならないくらいの量で、何度もヒクついては3回、4回と射精を繰り返した。飛んだ精液は俺の胸辺りにまで達して、濃い精液が腹の上にたまった。
俺はしばらくの間射精後の余韻に浸っていた。
「気持ちよかった?」隼人が静かに聞いてくる。
俺は素直にうなずいた。そして隼人の顔を見て焦った。
隼人がチンコを出すのがあまりにも遅かったから最初の一発目が顔にかかってしまっていたのだ。俺は慌てて勉強机の上のティッシュ箱を握ると数枚取り出して隼人の顔を拭いた。自分のやってしまった行為に恥ずかしくなって拭きながら謝った。
「ご、ごめんな」
「いや、いいよ」隼人は笑いながらそう言ってくれた。俺の精液は前髪にまでかかっていた。
「大丈夫か?口の中に入ってない?ほら、ちゃんと吐き出して」
「うん・・・・・・」
俺は数枚またティッシュを引き抜くと隼人に渡した。
その間に自分の処理もしなくてはならない。布団についてしまう前に体にかかってしまった精液を拭った。ひととおり終えると今度は隼人の服が心配になった。隼人は制服をきっちりと着たままだったのだ。明日も普通に学校はある。
「制服、大丈夫?」
「ああ、大丈夫大丈夫」
俺が汚れていないか目を凝らして見ていると、隼人は突然立ち上がって前に進んだ。俺からは隼人の正面が見えなくなった。
「大丈夫大丈夫、どこも汚れてないから。それより翼、明日提出の宿題あるんだったよね?早くしないと終わらないよ?」
なんだか急に白々しくなった隼人に違和感を感じた。そしてすぐにピンときた。俺に正面を見させないことといい、早々に話題を変えたことといい・・・・・・怪しかった。
「なあ隼人、こっち向けよ」
「な、何だよいきなり。いやだよ」
ますます怪しくなって言った。
「いいから向けって言ってんだろ!」
ちょっと強く言うと隼人は観念したのか、しぶしぶこちらに向き直った。さきほどまでの意地悪さはどこにいったのか、しゅんとなってうつむいていた。
向き直った隼人の股間は制服の上からでもはっきりわかるほど勃起していた。俺に気を使ってかしらないが、隼人はこれを隠すために俺に背を向けていたのだ。
「俺だけイかせてそれで終わりかよ?」
「・・・・・・いや、そういうわけじゃないんだけど・・・・・・俺は、いいんだ」
「何で?ってかおもいきり勃ってるし」
「・・・・・・俺は、・・・・・・俺は翼みたいにきれいじゃないから・・・・・・」
隼人は静かに言った。このときはまだ言ってる意味がよくわからず、ただ単に体が汚いからという意味だと思った。それだったら俺も今日一日遊んでから風呂も入っていないのに、汚さでいったら同じじゃないかと思った。
「とにかく、ここに座れ!」
俺のすぐ横を指して言った。隼人は仕方なくといった感じでベッドに腰を下ろした。俺は制服のズボンとカッターシャツを脱ぐと、赤いTシャツ一枚だけになった。
「おまえずるいぞ!」
「ずるい?」
俺がそういうと隼人は驚いた表情を見せた。
「俺だけイかされてさ、なんか俺だけ弱みを握られたみたいじゃんか!」
「い、いや、そういうつもりじゃ・・・・・・」
「い、いいから、そのう、黙って従えよ」
何で俺は行為になると勢いが削がれてしまうのか、自分でもそう思った。それが隼人の言う純粋ってことなんだとしたら、気弱になってしまう純粋さはどうかと思ってしまう。
何はともあれ、俺の渾身の言葉に、隼人は黙ってうなずいてくれた。
逆にそれが緊張にもつながってしまって、隼人を目の前に、俺は生唾を呑んだ。
そして意を決して隼人のズボンのベルトに手を伸ばすとベルトをはずし始めた。