弟が他人といやらしい行為に励んでいる最中の様子を見て、自分は意外な弟の姿を見て成長したものだなーと思うと同時に、実際は全然変わってないなーとも思った。
今から思えば、弟は自分にとって可愛い存在であり、いやらしい行為をしている姿を可愛らしく思えるところは全然変わっていない。それに、弟自身は小学生くらいのころから、既にいやらしいことに強い興味を持っている様子だった。
自分としては、そういう弟の姿に興奮していたのは事実だし、そういう弟が可愛くて気になっていたのだろう。喧嘩をしないといえば嘘になるが、本当に仲が良いんだと思う。
今では、すっかり弟はおとなしくなってしまったが、小学校の頃は弟は人を笑わせるのが好きな性格だった。人気者だったようで何人かの集団でバカバカしいことをしては、友だちの間で話題になる感じのお笑い好き小学生だった。その弟が小学5年生の時の忘れられない思い出がある。
弟は、トークで人を笑わせるのも得意だったように思うが、その力も限界があると感じていたのか小学5年生くらいから下ネタに走りがちだった。家の中で親がいる前でも下ネタを口にして自分で面白いと笑っている様子だった。小学校では、同じ地区の子どもは集団登校で通うことになっていたのだが、そこでも同じ調子で同級生や下級生を笑わせる。
そんな弟は、道路の真ん中でお尻を友達に見せたりすることも頻繁で、弟は母から強く叱られた時期があった。しかし、下ネタの笑いが好きな弟は、家の中で人に見られない環境で、友人やその弟たちを連れて下ネタの笑いを提供するようになっていた。
当時、世間では緑色の「まりもっこり」というキャラクターのキーホルダーなどが流行し始めた時期で、弟はそのキャラクターをネタにして友達を笑わせていたのだろう。
その日は確か今日のような夏休みの朝から暑い日で、自分が部活から帰った所、玄関に見慣れない小さい靴がたくさんあり、弟が友達でも連れてきたのだろう位に思っていた。隣の部屋を見ると、グリーンのジャージを上下着た弟が中心になり、6人程度の小学生がその人数にしては狭い部屋に、それぞれ好きな場所を見つけて座っている。いつも見ている顔もあれば見慣れない顔もあり、弟と同じ小学5年生の子から小学2年生くらいの子もいて、弟の集客力に驚きもした。
その集団は、小学生の弟の「まりもっこり」に関するネタを、ただただ聞いて笑う集団にしてはありえない集客力だと、中学生の自分は直感した。グリーンのジャージを着た弟は股間部分にタオルでも詰めて、膨らみを作り「まりもっこり」のキャラクターを演じている。
弟にしては面白くないネタで、馬鹿馬鹿しい位に失敗作のネタだと自分は冷めた目で見ていた。自分の部屋に戻り部活の練習着を着替えていると、人数にしては異常に静かな弟の部屋が気になった。今から数年前も、今と同じように弟の部屋が気になる性分は変わっていない所は、自分でも色々と思わされるものがあるが。
そこに広がっていたのは、異様な風景だった。
弟は、下半身裸になった同級生たちのおちんちんを握っていたのである。みんな興奮しているのか赤い顔をしている。中には、おちんちんを握られて勃起している男の子もいた。
弟は悪びれるようすもなく、自分に「まりもっこりごっこしてんの。」とニヤニヤしながら言ってきた。僕は何も言えなかった。
異様な風景に圧倒されたし、自分も他人のおちんちんには物凄く興味があったからだ。