キミはときどき頼りない
でも僕にとってはヒーローだった
今でもキミの温もりを思い出す
今も元気に頑張ってますか?
2008年9月・・・・
まだまだ夏の暑い陽射しが照りつける
僕はお弁当屋のバイトに明け暮れていた
彼氏もいない一人さびしい僕は
武山健二(20)
大学二年生
身長164で体重53と何とも特徴のないスタイル
顔は童顔で高校生に間違われるともある
どうやら9月から店長が変わるらしい
しかも新入社員らしくて僕は少し心配していた
もしこの店がめちゃくちゃになったらどうしようなんて・・・
14時ぐらいでピークが終わった後
彼はやってきた
マネージャーに連れられて
「はじめまして。ここの店舗に配属になりました。中村孝です」
彼はなんともあどけない顔をしていた
僕とタメって言ってもおかしくないくらいに若い
めざましテレビに出てくる中村アナに少し似ててイケメンだった
なんともさわやかな風がふく
オバサンたちは今まで僕をチヤホヤしてくれたのに新入社員のほうにいった
マジうぜぇ!!これだからババアは!!
なんてむかついてた(笑)
僕とほとんど背が変わらない彼はでもなんか親近感があった
彼と目があった
「よろしくお願いします」
少し恥ずかしそうにこっちに挨拶てきた
僕はその表情が可愛くてちょっと照れた
なんか頼りない(笑)
こうして中村店長はやってきた
さっそく夜のピークも入ることに。
僕はどうせ新入社員だから出来ないんだろ?とバカにしていたが・・・
マジ速い!!
フライヤーといって揚げ物の場所に立ったが
超スピードが速くてびっくりした
チキン南蛮を切るスピードが尋常じゃない
僕は初めてこんな仕事が出来る店長を見た
なんかカッコイイって思った
そして閉店まで彼はいた
「お疲れさまでした」
僕は挨拶した
「お疲れさまでした。店長凄いですね!僕びっくりしました。パートさんで働いてたんですか?」
「そうですね。ずっと高校生のころからバイトしてるからね。」
新入社員だけどキャリアはあるんだ・・・
僕は少し頼りないと思ってたけどぜんぜん頼りなくなかった
「あのさ,武山君?ちょっとこれから食事でもどう?」
「え?食事ですか?はぁ・・・」
僕らは近くの居酒屋に行った
まさかいきなり誘われるとは思ってもいなくて
居酒屋に入るやいなや 生を注文して飲み干した
この人酒癖悪そう(笑)
中村店長はどうやらお店の人間関係を知りたくて僕を誘ったらしい
「武山君が一番早いね。俺が見たなかで」
「そうですか。まだ僕より出来る人いますよ」
「キミを頼りにしてるからね。前の店長もキミ頼りにしてたしね。お前より出来るやつがいるって言ってたからね」
「そうなんですか?」
前の店長がそんなこと言ってることに驚いた
でもなんかうれしかった
そんなこと言いながらガボガボ飲みだす
やっぱこの人酒乱かな?
初対面なのにこんなガボガボ飲む人初めて
ガブガブ飲みまくって時刻は3時過ぎていた
「俺今からやっていけるのかな?・・」
いきなりネガティブな表情を見せた
え?
と思ったらいきなり寝た・・・
えぇ!!?何この人?
しかも居酒屋の閉店が近づき僕らは強制退去をさせられた
なぜ僕が初対面で店長の面倒見なきゃいけないんだ・・・
マジ意味わからん
千鳥足の店長の肩をもってフラフラ歩いた
マジこの人身長は自分と同じくらいなのに体重結構あるかな?
「店長家どこですか?」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜○○町のレオパの101」
「しっかりしてくださいよ!」
ズルズルとひきずりながら何とかたどり着いた
僕はポケットから鍵を取り出し
家についた
「あ〜疲れた」
ヘトヘトになった
ベッドに店長を寝かせた
ダンボールが散乱してる
引っ越してまなしらしくて生活感はない
ふと店長の顔を見た
可愛い寝顔で寝てる店長・・・・
ゴク・・・