らいさん、コメントありがとうございます。
入学式も無事に終わり、早2週間・・・。
オリエンテーションだ何だのをやって、授業が本格的に始まった。
心平とももっと仲良くなれたし、何よりも心平は俺の地元の隣の駅から通っていて、
通学はいつも一緒だった。
心「おはよう」
紘「おはよう、心ちゃん。」
心「今日から入部届け受付期間だな。」
紘「うん。今日放課後早速出しに行こうよ。」
心「そうだね。」
放課後、俺らは顧問の元に入部届けを出しに行った。
そこで、告げられたこと・・・
今のところ、部員は俺らだけ。
この一週間で、誰も入らなければ俺らのどちらかが部長になることに。
紘「俺らのどっちかが部長ね・・・。心ちゃんやりなよ。」
心「え、おれ?でもまだ二人だけって決まった訳じゃないじゃん。」
紘「そうだけど、俺は心ちゃんにやってもらいたい。」
心「まぁ、名ばかり部長ですけど。」
心平は皮肉って言ったことに二人で大笑いした。
俺らは部室に案内してもらった。
二人だけで使うとしたら、十分な広さの簡易的なスタジオ。
録音設備も整ってるし、電子ピアノ、ドラムセットもあり、文句ない環境だった。
心「ここ広いな。」
紘「うん。俺もびっくり。」
心「つか、ここで昼寝してサボれるわぁ。」
紘「おいおい、部長がなんてコトを・・・」
心「え?別にいいじゃん。つか、そんときは紘毅も添い寝だけど?」
紘「は?いやだし。なんで男と添い寝なんだよ!」
心「冗談冗談。女でも連れ込むかなぁ。」
紘「こら、そんな不純なコト言う心ちゃん嫌い。」
心「え?だってそう思わない?」
紘「さぁ?てか、弾かないの?せっかく部室来たんだし。」
心「そだな、せっかくだから曲作るか。詩書いたノート持ってきた?」
紘「う、うん。でも見せるの恥ずかしい・・・。」
心「んなこと言うなよ。どれどれ?」
紘「・・・・・」
心「まぁ、大丈夫!つか、文才ありすぎじゃない?」
紘「そうかな?まぁ中学時代は病んでたからなぁ。」
心「マジか、そうは見えないよ。むしろ遊んでそう。」
紘「ひどっ!俺これでも優等生でしたけど?ま、高校デビューってやつ?」
心「へぇ。おぬしも男よのぉ。」
紘「そりゃ、彼女だって欲しいさ、遊びたいし。」
心「紘毅の意外な素顔発覚。」
俺は心のなかで思った。でもこの考えとかは、心平とであったこの2週間でできた物だから。
心平と会わなきゃ、俺はたぶん暗い文芸部に入って中学時代の二の舞になっていたかもしれない・・・
そう思った。
あれから、一週間。
結局、軽音部には、他に誰も入ってこなかった。
心「はぁ、女子も入ってきてくれなかったし、マジないわぁ。」
心平が肩を落としながら言った。
俺は冗談で、
紘「部長、あたしが居る前で、そんなこと言うなんて酷すぎです。」
心「わりぃわりぃ。つか、今のかわいい。」
俺は顔を赤くした。俺がかわいい・・・
そう言われた瞬間、俺に中学時代の悪夢が蘇ってきた。
そして、部室を飛び出した。