僕はタケシにマジでムカついた。
宮崎あおいは確かにカワイイとは思うけど、自分がカワイイとか女に似てるとかいうのは、結構コンプレックスだった。だからクラスの目の前で、しかも原町先生に向かってそんな紹介アリかよ、とむかついた。
先生はしばらくの質問攻めにもちゃんと答えてくれて、「とりあえず、これからよろしく!」と言ってお辞儀した。うちら生徒も「お願いします!」と挨拶して拍手した。
早速、その日の5限は体育だった。
露の蒸し暑い中、体育館はモワモワしていて、バスケの準備をしていた。
「ピーーー!」
笛の音が鳴って、原町先生が登場した。
「わー、かっけー。。。」
またまた僕はビビビと見惚れてしまった。
原町先生は、さっきとは色の違うグレーのタンクトップにハーパン、バッシュっていういかにもバスケくさい格好で登場。とてもアメフト部とは思えないほど似合ってる♪
タケシがまたまたでしゃばって、「先生、アメフト部なんでしょ?バスケできんの?」と生意気なことを言った。先生は「おいおい、高校バスケの指導ぐらい体育教師になるんだからできるに決まってるだろ。さあ、くだらない雑談はよせ。」と厳しい顔をした。なんかホームルームのときとは違い、「体育の先生!」って感じで、そこもカッコよかった。
アメフト部なのに結構色白な体だなーって思った。腕はさすがに筋肉がコブみたいに盛り上がってて、緑っぽい血管がムキムキだった。胸筋がかなりすごくて、ライフセーバーみたいって思った。
僕は細いしキャシャだし、毛とかも薄いし、ほんとコンプレックスだった。でも先生は骨格はガッチリしてるし、でもスリムだし、背が高いし、イケメンだし、わき毛とかはみ出ててボーボーだし、足は太ももも太いし、すね筋チョーすごいし、下半身はけっこうイケメンのくせに毛深くてワイルドだった。
僕は4歳年をとるとこんな風になれるのかなーってうらやましかった。それに、ハーパンのところを見るとなんかチンポジも分かる・・・。あんま見ると、勃っちゃいそうだから目をそらした。
原町先生は「今日はダンクシュートの練習をしよう。といっても、ゴールは少し低くするから安心していい。まずはお手本を見せるから、助走のところからよく見ておくように。」と言って、ボールを持って、ドリブルし始めた。
僕たちはコートの周りを囲んで、ジッと見ていた。
ダダダダ・・・
体育館にドリブルと先生の走る音が聞こえる。
ゴールの手前で先生はすごく高いジャンプをしたかと思うと、
バスッ!!!ドーン!!
とダンクシュートを決めた!!
先生はゴールにぶら下がりながら、「どうだ?!」とちょっと得意げ。
僕たちは一斉に大拍手。「すげーーー!!」バスケ部連中も喝采した。
僕は先生にかなり近いとこで見てたから迫力バツグンだった。それに、ゴールにぶらさがる先生のムキムキになった筋肉やわき毛も丸見えの位置で、一気に勃起しそうになって焦った^-^
先生は、「じゃあ今から30分間、グループに分かれて練習!!ピーーー!!」
と笛を鳴らすと、みんなそれぞれ8つのゴールに分かれて、練習を始めた。
僕は体育はあんま得意じゃないから全然ダンクなんて無理だった。
他にもダンクなんて無理ってやつが結構いたんで、先生は「どうしてもダンクシュートができないやつは、普通のシュートでいいぞ。」とハードルを下げてくれた。ふぅ、ちょっと安心。
そんな感じで体育の授業の日々は過ぎていった。
そして、原町先生のことがどんどん気になってしまうプール開きが7月に入ってあった。7月からはバスケから水泳になる。