朝からいやな報告をうけた
「俺たち付き合うことになったんだ」
「そっか。良かったね」
僕はいやいやながらも笑って見せた
「お前も早く彼女見つけろよ」
「うん」
「じゃあ俺これから彼女とデートしてくるわ。授業でないから!じゃ」
僕は凄く孤独を感じた
いつも一緒に受けていた隣の席には菊池君はいない
あんなにがんばって韓国語を習ってたのに・・・
僕は授業が終わって一人寂しく、部屋に戻った
菊池君のベッドを見つめる
もう菊池君と遊んだり会話したりすることってないのかな?
なんか凄く寂しい
菊池君のことこんなに好きなのになんで伝わらないんだろう
窓を眺めていると女子の声が聞こえた
「ねぇ、なんか幸子、菊池君と付き合ってるって知ってた?」
「ない!ない!!だって幸子言ってたけど、あれ勝手に男が思ってるだけらしいよ!笑 アハハだって幸子、日本に彼氏いるし」
「えぇ!?マジひどいね!アハハハハ せっかく菊池君イメチェンしたのに」
え??
何今の会話?
僕はあまりにも突然のことに耳を疑った
じゃあ幸子は菊池君のこと好きじゃないの?
ただの遊びなの?
冗談じゃない
マジ意味わかんない
これって菊池君に言うべきなのかな?
でも・・・言って何とかなる問題なのかな?
夕方
菊池君は口笛をふきながら帰ってきた
「ただいま〜♪いやぁ〜楽しかったな!!デートは!お前もうシャワー浴びた?ん?どうした?暗い顔して」
「いや・・・何でもないよ」
「そっか!!」
さっさと菊池君はシャワーをあびにいった
結局言えないまま 一日が終わった
次の日
夜に僕はテレビを見るために三階にあるテレビ視聴室に足を運んだ
そのときちょうど菊池君と幸子を目撃した
なんかイチャついてる
ヤバ!
目をそらした
「ダメ!ちょっと」
「いいじゃんキスぐらい」
「マジ勘弁して」
女の嫌がる声
「いい加減にしてよ!!私、日本に彼氏いるんだから!!あんたなんかと付き合った覚えないんですけど!!暇だからデートしてやっただけなのに勘違いしないでくれる!?」
幸子が切れた
えぇ!?
何この展開!?
僕は今見た光景が信じられなくて口があんぐりしてしまった
幸子は怒って帰っていく
菊池君は凄く愕然としていた
僕はソーっと階段を降り部屋に戻った
寝たふりをしているとドアが開いた
ガチャ
トットット・・・
ボス
布団に倒れこむ音
グス
ん??
菊池君が泣いてる?
え?
マジで幸子のこと好きだったの?
マジか・・・
なんか見てはいけないものを見てしまい僕はショックで何も言えないままだった