「ああっ なっ うあ うあ」
驚きのあまりか、タイキの口からはそんな言葉にならない声しか出てこない。それも途切れ途切れに。
まだ力の弱いかぼぞい腕が、必死に俺を押し返そうとする
「やめてください!やめてください」
俺はタイキの腰のあたりにまたがると、タイキの細い手首を掴み、強引にマットに押し付ける。
タイキの抵抗はまだ続く。当たり前だ。怯えた目が俺を真っすぐ見ている。
タイキは俺にいじめられると思ったんだろうか。
「ご・・ごめんなさい・・や・・」
何か言いかけたタイキの唇に、俺は強引にキスをした。
いや、キスなんてそんな美しいやり方は当時の自分は知らなかったから、唇を俺の唇で舐める、という感じだった。
やわらかい・・
少し薄い、でもぷくっとした、タイキのピンク色の唇・・
必死に逃げようとしてもがく唇。逃げるたびに俺は執拗に追って、唾液たっぷりに舐めまわす。
「ん、ん、んはぁ、んはぁ」
「やめて、やめてくだ、、ああっ 助けて」
唇が解放される瞬間、タイキは誰かに助けを求める。
タイキは息苦しくなったのだろう。やがて少しずつ抵抗が弱くなった。
タイキの甘い唾液が俺の口の中に広がる・・俺は自分の唾液をタイキの口に流し込んだ。
存分にその甘さを味わって、そっと唇を離した。