俺には大好きな郵便屋さんのお兄さんがいる
そのお兄さんの名前は「羽田 宗佑」
宗佑さんと初めて出会ったのは俺が高校生のときにやった郵便局でのアルバイトだった
たった二週間程度のバイトしているときに、よく見かけた宗佑さんは凄くカッコよくてその人目的で残業なんかをやったりした
一度も話したことなかったけど、たまたま食堂とかで会うとバイトの俺にも挨拶してくれて凄く嬉しかったのを覚えている
そんな宗佑さんとまた再会するなんて
夢にも見ていなかった・・・
再会のキッカケは俺が寝坊したことから始まった
大学生になって、親元を離れ一人でアパートを借りていた
今日は1限から小テストがあるのに、起きて時計を見ると昼の12時を回っていた
「ヤバイ!!!遅刻だ!」
俺はすぐに飛び起きて髪も寝癖のまま飛び出した
ドン!!!
ドサ
「すいません。大丈夫でしたか?」
あまりにも急ぎすぎて配達の郵便局の人にぶつかった
「こちらこそ、すいません」
あ・・・
俺は一瞬ハッとした・・・
このお兄さん・・・
どこかで・・・
そのお兄さんの名札には「羽田 宗佑」
まさにあのお兄さんだった
まさかの感動の再会
だが、当たり前のように宗佑さんはそそくさと郵便受けに郵便を入れるとバイクにまたがった
ヤバイ!!せっかくの再会なのに!!どこかへ行ってしまう!!
そう焦った俺は思わず
「あっ!すいません!!」
「はい!?」
「あ・・・あのえっと、ご、ご苦労さまです」
「はぁ」
バカだ!!何言ってんだ!!俺!!俺は言った直後に後悔した
宗佑さんに変な目で見られる!
しかし宗佑さんはニコっと笑ってくれた
そのままバイクでどこかへ行った
俺の心臓はバクバクだった・・そして宗佑さんの笑顔が鮮明によみがえってくる
俺の恋は走り出した