その後、俺の心にはぽっかりと穴が開いてしまったようでしばらくはまともに人を好きになることなんてできなかった。
でも週何回も先輩とセックスしていた俺の体はすぐに欲求不満になってしまい人肌が恋しくなった。
それからは掲示板で結構ヤリまくった。ケツタチもできるようになり、年上、年下かまわず掘りまくったが、先輩を超えるような人とは出会うことはできなかった。
年1回の学園祭の時には先輩も来てくれて、そのときだけは先輩とセックスをした。
もう恋愛感情っていうよりかはノリでやろうぜ!みたいな感じになっていて・・・
つまり気持ちは冷めてて体だけの関係?みたいになっていた。
それでも俺は年1回の学園祭が楽しみだった。
先輩に抱かれる感触が忘れられなかった。
俺が4年になったときの学園祭で、いつものようにヤリおわったあと、衝撃的な事実を知らされた
「おれ、結婚するんだ。 調子乗ってやってたら子供できちゃってさー」
先輩らしい理由だと思った。
俺の体もこんなにして、女ともやりまくりかよ
すごく嫉妬心がわいてきて、
「じゃー、俺とはもうエッチできないんすね」
「んー、そうかもな」
「そっか、わかりました」
「カズキ、彼女いるの? 女とやってる?」
・・・彼女もいないし、女ともやってなかったけど
「えぇ、まぁまぁっすよ」 曖昧に返した。
あの時と同じ質問だった。
でも俺の心は全然違っていた。
虚しい気持ちを抑えながら服を着て、
「じゃ、どうも。 また。」
曖昧な挨拶のまま、先輩の泊まるホテルを後にした。
「結婚おめでとうございます」その一言がいえないまま。
俺だけ大人になりきれない感じがした。
男同士の恋愛ってやっぱり成立しないのかな。
そんなことを考えながら家に帰った。
確実に言えるのは先輩のおかげで立派な(?)バイになれたことくらいかな。
つらいこともいっぱい教えてもらった気がするけど。
今でも俺は先輩のことが好きです。
女とは別枠で(たぶん・・・)
そして今年もまた秋が来た。