一番前の机の上に眼鏡を掛けたクラスメートが立った。
周りからはオナニーコール。
眼鏡は泣きながらズボンとパンツを脱ぎ、自分の性器を扱いた。
なかなかイカず、授業が始まりそうなため、打ち切りになった。
放課後、委員会(図書)の仕事が終わり、荷物を取りに教室に戻ると、数名の男子が眼鏡を囲んでた。
無視しようとしたが見つかり、見ていくよう言われた。
輪の並びに加わる。
眼鏡は泣きながら必死に扱いていた。
『健二君、助けて』
そんな目で俺を見る眼鏡。
眼鏡の名前は正司(まさし)。
中学の時のクラスメート。
なぜガラの悪い高校に来たのか分からない、大人しくてイイヤツだ。
俺は正司から視線を逸らした。
「悪い、今日ちょっと用事あるから帰るわ」
「そうなの?これから楽しいぞ」
「見てけよ」
「ゴメン。また何かあったら誘ってくれ」
「あぁ…じゃあな」
「またな」
俺は荷物を持って帰った。
正司の顔を見たくなかったから。
あいつはいじめられっ子タイプだ。
痩せてるし、見た目パッとしないし、目立たないし、人付き合いが下手だし。
でも、昔はもっと明るかった…と思う。
中学の時は俺らがバカやってると注意してきて、俺らにイジられるって感じだった。
今は違う。
何をしなくてもイジメられる。
昔みたいにデコピンとかボディタッチじゃない。
恥ずかしいことだ。
中学のとき、AV観ながら皆で抜いたり、罰ゲームで抜いたが、それとはワケが違う。
何も出来ない自分に腹が立った。