「付き合って」
初めて僕はこんなことを言ってしまった。
今まで恋人というものがいたことがなかった。
ましてや男と。
しかも彼氏が自分のバイト先のマネージャーって!!
普通考えたらありえないことだ。
昨日のことはあまり覚えてない。
とりあえず朝起きて、着替えて電車に乗り大学に行った。
彼氏が出来たのに変わらない日常
友達にも彼氏が出来たなんて言えないからいつもどおりに生活した
そして今日もバイトだった
なんか怖い・・・
もし昨日のことが皆に知られていたら・・
どうしよう・・
でもそんな心配もいらなかった。
普通に皆が接してくれる。
誰も考えもしないだろうに・・・僕は少し自意識過剰なところがある。
働いているとちょうど、マネージャーが来た。
げっ!!
なんか恥ずかしい
マネージャーの顔を見れない
あっちも少しニヤけていた。
周りにバレたらどうするんだ。
「お疲れ〜」
「お疲れさまです」
僕は平生を装って挨拶した
皆にバレたらいけないし・・・
どうやら今日は遠くの方で会議があるらしい。
店長と一緒に車でどこかへ行った
僕は後ろに物を取りに行くふりをして、純ちゃんを見に行った
純ちゃんは僕と目があうとウィンクしてくれた
僕はニヤニヤと笑う
あっちもニヤニヤ笑う
店長は気づかない
僕たちだけの秘密
皆に隠して付き合うって何ってスリル満点なんだろう
僕は初めての彼氏が出来てウキウキしていた