書き始めると以外と長くなりますね。間が空いてすいません。
カズ「そっち行ってイイ?」
(マジでヤバい!全身心臓になったみたいにドキドキしてる!!)
俺「いや、うん、どうぞ・・・」
カズ「どっちだよw」
ベッドから降りてカズが布団に入ってくる。
カズ「ゴメン、もうちょっとそっち行って」
緊張のあまり普通に真ん中に寝たまま動く事が出来なかった。
俺「あ、うん」
布団の端へ少しずれるため、頭を少し浮かした瞬間、カズの腕がスルっと頭の下に入ってきた。
(腕枕っすか!!)
あまりに一瞬の出来事で何が起きているか理解できなかった。
というか、あの腕枕へ持ってくさりげなさ、プロ並だ。
腕枕をしたまま頭を撫でられている。
もうこのまま流れに任せよう、どうなっても知らん、そう思って頭をカズの胸の方へ寄せた。
そのまま何分が過ぎただろう、頭を撫でる手が止まった。そしてカズは半身を起こし腕を頭の後ろから抜いた。
いや、抜く途中でカズの手のひらが俺の後頭部で止まった。
(まさか!キスポジ?!)
カズは上半身を起こし俺の顔を覗き込む。
すでに暗闇には完全に目は慣れている、カーテンの隙間から漏れる外の明かりも手伝ってカズの顔が見える。
(顔がマジだ・・・でも、カッコいいな)
カズ「ミツってさぁ、かわいいよね」
俺「いや、そんな事言われた事無いし!」
カズ「あの人に似てる、いま月9に出てる」
俺「瑛太?」
カズ「それはない」
俺「失礼な」
カズ「瑛太と同じゼミの、母親が沖縄料理屋やってる元暴走族のヤツにいっつも絡まれてるヤツ」
俺「わかるような、わかんないような。でもその人かわいい顔してなくね?」
カズ「んー、まあいいじゃん!」
俺「何がいいんだよ」
そんな会話を顔を覗き込まれたまま続ける。
ふいに無言になった瞬間、カズの顔が一瞬穏やかな顔になったかと思うと、少しずつ俺の顔に近づいてくる。
俺は意を決し目を閉じる。
閉じた瞼の向こうでカズの顔がだんだんこっちへやってくる気配がする。
すると、確実に顔の間近で止まった。
カズ「ぷっw!!」
(なに!?なにが起こったん??)
カズ「なーに目ぇ閉じてんだよ」
(コイツ、この期に及んでからかいやがった)
よく考えれば、お互いかなりの量を飲んでいる。酔っていた、完全に普通のテンションじゃない。
俺「テメェ、プッじゃねぇよプじゃ!つうかプッってした息クサいんだよ!!」
餃子とキムチを食べながらビールを飲んだ、当然だ。
カズ「それはお互いな、プラマイゼロじゃね?」
完全に釣りだった、ノンケの悪ふざけにしてやられた。
腕枕は完全に解除されていたが、左肘をつき上半身を起こしたまま、まだ隣にはいた。
俺「お前サイテーだな!お前だって逆に女にこういう事されたら勘違いすんだろ!!」
カズ「悪ぃ悪ぃ」
(謝る気ゼロだな、この顔)
カズ「どんな反応すんのかなぁってw」
俺「こんな反応だよバーか!ったくこれだからおま・・」
カズ「でもさ、ほら」
俺の右手をカズが持ち、導かれた先に・・・
俺「なんで勃ってんの?!」
俺の右手に硬い感触。
カズ「俺、ドSなんだよねぇ」