僕はあの図書館での出来事が忘れられないでいた
あんなことされたの生まれて初めての経験だった
しかも大好きな安田君にあんなことされたのが恥ずかしい
まともに見れない
今日のテスト中も安田君が前の席にいるのを発見するとボーっと見てしまっている。
僕はかなり好きになってしまっているようだ
テストが終わり僕が帰ろうとしたところ
「お疲れ!!ケンジどうだった?今の?」
安田君が声をかけてくれた
あのときの光景が思い浮かんで少し顔が赤くなったのがわかった
あまり目をあわせられない
「わかんないけど出来たかな?」
「マジかぁ〜あの安全性マージンとかの説明わかった?」
「だいたい書いたよ」
「マジかぁ・・・もう終わり?」
「うん」
「俺3もあるんだけど。そういえば明日の観光学教えてくんねぇ?」
「いいけど」
「マジか!サンキュ!悪ぃないつも頼って。図書館でやろうか?」
「でも教科書持ってないよ」
「じゃあ俺ん家に七時に集合ね」
「え・・・?安田君家?」
そのときちょうど安田君の友達が話しかけてきて,会話が終了した
でも安田君家知らないんだけど(笑)
安田君は振り返り僕に手を振った
僕の心臓は高鳴る
ドキドキして勉強どころではなく,家に帰ってもソワソワしてばかりだった
もしかして・・・
変な妄想が浮かぶ
そのとき電話が鳴った
安田君からだった
「もしもし」
「お,悪いな。今大丈夫?」
「うん」
「そういえばお前俺ん家知らんよな?」
「うん」
「今から迎えに行くから待ってて」
ガチャ
切れた
迎えにって・・・まさかバイク?
そして15分後に,爆音が聞こえた
窓から外を見ると白のワゴンRがあった
クラクションを鳴らす
「おーいケンジ!!出てこい!」
僕はすぐに下りた
「よし!行くぞ」
安田君は巧みにギアを切り替えて発進した
こんな車持ってたんだ
安田君の運転する姿はこれまたカッコイイ。
惚れ惚れ見ていた
「運転上手いね」
「そうか?これ乗りなれてないから結構怖いわ」
「新車なん?」
「いや,彼氏の車だから」
「彼氏の?へぇ〜」
え???今何って?
彼氏?
まさかの彼氏発言!!
「彼氏いたん?」
「付き合って二ヶ月ぐらいかな?」
「そうなんか」
僕の期待していたことは一気に崩れ去った
僕はもしかして付き合ったりとかそんなことばかり考えた
自分が恥ずかしくなった