初めてのセックスで、なにかストッパーが外れたかのようにセックスに明け暮れた。勉強もした。笑
二回目からはゴムをつけてやるようになった。
高校二年になって半ば、もともと本が好きで本ばかり読んでいたってのが関係あるのかないのか、勉強もそれなりにしていた。自慢じゃないが、数学以外の試験では首位を譲ったことはない。
こう書くと、自分がなんだかひょろっとした色白少年に思えてくるが、そんなことはない。ひとりでできるスポーツである水泳もしていたし、キックボクシングもやっていたので体つきはそこそこ。「かわいい系」とはほど遠いはずだ。
いつも自分の席で音楽聞きながら本読んでるか寝てるか、休み時間は非常階段の踊り場でタバコ吸ってるかの毎日だったけど、少しずつ話す人も増えてきた。けどみんな似ている感じ。集団を作るのが嫌いな孤高タイプ。だからいつも一緒とかにはならない。その距離感がちょうどよかった。
そのうちの一人から借りたMDにはある曲がはいっていた。
CoccoのRaining。
いつものように非常階段でタバコに火をつけながらなんとなく聞いていた。
「ママ譲りの赤毛を
二つに束ねて みつあみ揺れてた
なぜだったのだろうと
今も思うけれど まだわからないよ
静かに席を立って
ハサミを握りしめて
おさげを切り落とした
それはとても晴れた日で
未来なんていらないと思ってた
私は無力で
言葉を選べずに
帰り道の匂いだけ 優しかった
‘生きていける‘
そんな気がしていた
教室で誰かが笑ってた
それはとても晴れた日で
髪がなくて今度は
腕を切ってみた 切れるだけ切った
温かさを感じた
血にまみれた腕で 踊っていたんだ
あなたがもういなくて
そこにはなにもなくて
太陽、眩しかった
それはとても晴れた日で
泣くことさえできなくてあまりにも
大地は果てしなく すべては美しく
白い服で遠くから 行列に並べずに
少し歌ってた
今日みたく雨なら きっと泣けてた
それはとても晴れた日で
未来なんていらないと思ってた
私は無力で 言葉を選べずに
帰り道の匂いだけ優しかった
‘生きていける‘
そんな気がしていた
教室で誰かが笑ってた
それはとても晴れた日で」
泣いた。おいおい泣いた。
Tと一緒に染めた茶色い髪をなびかせてたこと。
「なんで自分がいじめに、わからない」と思ったこと。
結局黙って耐えて、帰り道の匂いだけ優しくて。
教室で誰かが笑ってると、すごく怖かった。
ある日、授業中に手首を切ったこと。
騒ぎになっただけで、何も変わらなくって。
窓から空を見て、何も変わらない太陽も眩しくて。
なんでだか、涙は出たことがなくて。
朝礼でクラスごとに整列して体育館に行く時にも何かされるのがわかっていたから、行列に並べずに、白いワイシャツを着た俺は教室のベランダで少しだけ歌を歌ったりしていた。
それはとても、晴れた日で・・・。
自分のことを歌われた曲かとさえ思った。やさしい言葉をもらったわけでもないのに、慰められたわけでもないのに、泣き続けた。いじめられていたときも、一度も泣かなかったのに。
そっか。俺ずっと、泣きたかったんだ。
自分にちゃんと向き合えた気がした。
同時に、自分を縛っている過去の出来事を、解決したくなった。
全然エロくなくってすみません。脚色すればいくらでもエロくはなるんですけど・・・・。エッチはしまくっていたので。笑
次はエロいこと書けると思います。