続きです。
ユウジとあって半年くらいたってよく行くゲイバー、といっても田舎だからスナックみたいなとこにオカマのマスターがいるだけ、マスターは文さんといって(ブンタスガワラに憧れてるらしい)面白くて良い人でゲイ的な相談もできるからゲイの人も普通の人も出入りする店だ。
文さんは俺がゲイだって知ってるけど店では秘密にしてる、ゲイを公表するとゲイの人に声をかけられるからだ。
その日も一人で飲んでたんだけど文さんが今日は相手してくれない、なにやらもう一人のカウンターの客と話してる、よく店で見かけるちょっとユウジに雰囲気の似た奴だが、顔もかっこよくてカラダも178はありそうなイケメンだ。
そいつが帰り際チラチラ俺を見てくる、ゲイなのかな?残念だが俺のタイプはあと一歩でイケメンって感じのクラスで5番目くらいの奴だ、諦めな。
奴が帰ると文さんが俺に聞いてきた。
「ダイちゃん今好きな人とかいるの?」
「文さん!」
「あら嬉しい!でもゴメンなさい、私のタイプはもう少し悪めよ」
もちろん冗談だが文さんは唐沢利明ににていてオネエじゃなきゃ普通にカッコイイ。
「さっき私と話してた子ダイちゃんが気になるみたいよ、それでいつもかよってくれてるの」
「やっぱこの店があるのは俺のお陰っすね!」
「茶化さないで、あの子本当に良い子よ、ダイちゃんがここでゲイなのは秘密だっって分かってるし本当の理由も分かってるけど少し話してみない?」
俺のこと知ってる文さんがここまで押せ押せなのは珍しいし、ちょっとユウジに雰囲気がにてるってのもあって渋々OKした。
「じゃあ明日また店来るって行ってたからダイちゃんも来てね」
「商売上手だね!」
「あらいつもちゃんとおまけしてあげてるじゃない」
わかってるよ、いつもありがとう。