小学校6年生の夏休みの話。この頃の僕はどんどん成長する自分の身体に戸惑いを覚えていた。背の高さはクラスでも余裕の1位。たまに学校のトイレとかで覗く友達の幼い股間を見れば、茂ほどではないものの自分は成長が早い方だと自覚せざるをえなかった。
「成長が早いのって何だか恥ずかしいね」
スイミングスクールの帰りに茂に言ったところ、
「遅いよりはいいよ」
と苦笑い。たぶん僕以上に色んな中傷に耐えてきた茂だから、そのときは軽いノリだったけどその心情の少しは理解できたような気がする。 この頃の茂と僕では身長に10cm以上の差があった。僕自身スポーツ全般が得意だったこともあるけど、去年の夏に茂が見せたカッコいい飛び込み方やターンのやり方は僕自身は簡単にマスターしてしまい、泳ぎのタイムも何時しか茂に追い付き何時しか茂を追い抜いていた。茂には出せない好タイムを叩き出す度に茂は、
「亮太すげーな、おめでと!」
と自分のことのように喜んでくれた。良い意味では素直なヤツ、悪い意味では競争意識が無いヤツ、そんな姿を見ると、子どもっぽいのか大人っぽいのか判らなくなる。
「茂、夏休みの宿題やった?」
「うぅん、何もやってないよ」
「やんなくて大丈夫?」
「うん、何とかなるんじゃない?」
「ならないよ!」
そんな会話もあったりするからだ。結局夏休みの終盤は嫌がる茂の家で宿題をやらせる羽目になった。でも始めてすぐに、
「亮太、俺、もう飽きたよ」
「もう飽きたの?」
「うん、飽きたからキャッチボールしよ」
「駄目!」
毎日毎日がこんな感じでなかなか宿題は進まない。それでも何とか終わりが見えてきた頃にのことだった。
「もう飽きた! しんどい!」
またいつもの愚痴が始まった、と思い、
「後ちょっとだよ。頑張れ!」
と言ってみると、茂はまたかよ、という顔をして、暫くすると今度はニヤニヤし始めた。
「…どうしたの?」
すると茂は黙って膝立ちになって僕の方を見て腰を突き出してきた。半ズボンの前がビックリするくらい盛り上がっていて、茂が今勃起していることが判った。衝撃的なサイズだった。今思えばこの時点でたぶん世の中の大半の成人男性よりでかいちんぽを持っていた茂、大きく左を向いたことが判る勃起はあり得ないくらい太くて長かった。
「…何で立ってんの?」
「知らん。気付いたら立ってた」
そう言いながら盛り上がった部分をズボンの上から擦った。暫くそんなことを続けるといきなりズボンとパンツの前を下げてちんぽを引っ張りだした。ブルンって感じでビックリするような巨大なちんぽが僕の前で揺れる。ずる剥けとまでは行かないけど皮が剥けて亀頭の殆どが露出していた。しかもちんぽ全体がやたらと黒くて思わず汚い、と思ってしまった。
「ビンビンだわ」
茂はそれだけ言うとパンツの中に無理矢理勃起したちんぽ捻じ込んだ。何も言わずにその始終を見ていた僕は、大人の股間を持った友達の子どもっぽい行動に何も言えなかったのだと思う。
「…続き、やろ」
とシャープペンシルを持った茂の声で我に返った僕だった。