ゆうや「このへんっておしゃれな店多いっすね!」
僕らは会社から2駅くらいの街に来てた。親父じゃなくて若者が多い。
ゆうや「岩本さん、もっと一生懸命さがしてよ」
僕「どこでもいいよ。おいしけりゃ」
けっきょくおしゃれそうなイタ飯屋に入った。
ゆうや「なんで岩本さん、急に行くって言い出したの?」
僕「お前が寂しそうとか言うから。参加すりゃ俺が寂しそうじゃないって分かってもらえるかなと思ってさ」
ゆうや「じゃああまり行きたいわけじゃないんだ…」
僕「まぁね」
ゆうや「……そんなはっきり」
また昨日と同じで無言で重い空気。食事を終え、お会計。
ゆうや「いいです。僕払います」
駅につくと
ゆうや「やっぱり合コンは中止しますね。」
おつかれを言って別れた。
自宅に帰る途中、いろいろ考えた。
ゆうやは怒ったのかな。明らかに態度が違ってた。
部屋に戻ってビールを飲んだ。なんか気分が冴えなくて飲みすぎた。なんだか泣きそうだ。
なんで僕はいつもこうなんだろう。人を傷つけてしまう。
その時に携帯が鳴った。メールだ。
ゆうやからだ。
「岩本さん、帰りに変な態度でごめんなさい。思いやりがなかったです。合コンは中止するけど、僕とふたりでいきましょうね。優しいでしょ(笑)。
それから、これからはてつやって呼ぶ〜。なかよしです」
僕は泣いてしまった。ゆうやの優しさに。
僕はうれしかったけど「ありがとう」だけ返信して強がった。
ほっとして眠りについた。