「英治ッえぃ…じ…ッ!」
何度かビクンと動き、荒い息を吐く父さん。
中に出された熱い精子。
当時の僕には理解できなかった。
僕は父さんの手の中に出した。
そんな関係が一年間続いた、中2のあるとき。
その日の父さんは知らない人と飲んでて。
僕は部屋にいたのに居間に髪掴まれて引っ張られて。
そのまま父さんと知らないオジサンに犯された。
それから父さんは僕を売った。
何してもイイ玩具として。
僕はイロイロされた。
写真も撮られて怖かった。
輪姦や強姦まがいは多かった。
僕が知らないうちに父さんが僕を売って、
下校途中無理矢理車に押し込まれて。
もう信じられるのは自分と本当に信頼できる友人だけだった。
高校は寮がある学校にした。
父親から逃げたかったから。
幸い父親も反対しなかった。
父親も通った男子校。
やかましい女が嫌いな僕にはちょうど良かった。
寮には先輩もいる。
僕にはそれが怖かった。
だけど、みんな優しくしてくれて僕は少しずつ慣れていった。
「英治…」
同じクラスで同じ部屋の親友、遼平が話しかけてきた。
遼平はムードメーカーでいつも明るい。
顔もイイし人気者だった。
その遼平の、あまり見ない真剣な顔。
部屋の真ん中のテーブルを挟んで見つめ合う。
「その…な」
もじもじとしてる。
いつもの明るさがない。
「俺ら、もう知り合って3か月になるだろ?」
「うん」
「なにするのも一緒にしただろ?」
「…ぅん」
寮生活3日目のこと。
夜、遼平はいきなりオナニーしだした。
僕は驚いたが、遼平は「男なら誰でもするだろ?それにずっと同じ部屋にいるんだから恥ずかしがることないって」と言った。
だから僕も遼平がいる前でもオナニーする。
「俺…もっと英治のこと知りたい」
「遼平…」
「キモイよな。男が男好きなんて」
「ご…ごめん」
俺は恥ずかしさと怖さに耐え切れずベッドに潜り込んだ。
「英治…ごめん。だけど俺…我慢できないんよ」