僕はキョトンとした。今のはナニ?今までの行動を考えても、不思議以外のなにものでもない。単純にナニ?ナンデ今?
僕も鈍感だった。
『健太が、告ったあのときからだんだん好きになった。そりゃもちろん、大事な親友としてもやし、……恋愛としても。』
僕にはその時、あまりしっかり理解ができずに固まっていた。お互い困った顔をみているだろう。
『健太が、まだ俺のこと想ってくれてるんやったら、付き合いたい。言う前に想ってるんか、聞こう思ったけど、そりゃずるいからさ。』
いやいやいやいや、自信たっぷりじゃなきゃ、キスから入らないやろって思う自分と、それだけ我慢できなかったのかって思う自分。「もちろん想ってる。でも、俺は手がかかるで。」
『もう親友まできたら一緒や、それに…、』
また、くちびるがかさなる。
『俺の方が、手がかかるから。』&ニッコリ
正直なところ嬉しかった。想いが届いて、尽くした分が信頼になって返ってくる。片想いで終わるはずの初恋が、こうして実るなんて…。
「俺、優史大好き。」
今度は、僕からくちびるをあわせる。そして、勢いあまり僕が優史を押し倒す形になった。
お互いどうしていいか分からず、吹き出して笑った。この状態に覚えがあって、恥ずかしかった。なんといっても、妄想が現実味の帯びたものになっているのだから。鈍感だったので、悟られなかっただろうが…
「いいにくいんやけどさ、」
『じゃぁ言うな。俺らしかおらんから。』
今までにない、照れた顔がかわいらしかった。
シタことないから、わからない。AVは、あてにならないし、思い出せない。やりたいととやりたいこと。
とにかく、優史のジャージのジッパーをおろしてみた。
黒のタンクトップの上からでも、厚い胸板がわかる。タンクトップの上から体をさわってみる。さわってると、優史が僕のジャージのジッパーを下ろす。
『腹筋ちょっと割れてきたな。』「頑張ってるからな。」
優史も下からさわってくる。
優史が自分でタンクトップも脱ぐ
お互い、上半身裸になった。