これは俺が大学1年のとき部活めぐりをしていたころに遡ります。。ちなみに今は3年生です。
俺は、165*55*21。大学1年のときも体格はほとんど変わらない。高校の時はサッカー部だったので大学に入ってもサッカーやりてーなーって思ってた。
入学してできた友達2人と午後の部活めぐりをしてみた。ウチの大学はサッカーがそこそこ強い。俺は、不安と期待に混じりながらコートに行ってみた。
入学後のこの時期はどこの部活も、新入生の獲得ですごい熱気だった。
サッカー部のところは、木の机が並んでて「豚汁あるよ!飲むだけOK!入部はさらにOK!」なんてカラフルな文字の書いた紙がかけられてて、デカい鍋にマネさんたちが豚汁をかき回してた。
俺たちは「こんちわ。ちょっと見に来ました〜」とマネさんに挨拶した。
マネさんはちょっとケバめの女3人。「キャッwかわいい〜♪どうぞどうぞ♪あ、これ、まず飲んでいいよ〜」と、俺らは豚汁をもらった。あと、ジュースもクーラーボックスに入ってて注いでくれた。
しばらくすると、コートの向こう側から何人ずつか、部員の人たちがこっちに走ってきた。
ちなみに俺はバイだけどかなり気持ち使い分けてて、男と女比べてどっちが、とかじゃなくて、まったく別個の対象として見てる。だから、純粋にかっこいい人はかっこいいと思う。
さすが大学のサッカー部なだけあって、みんな大人っぽく見えた。俺らみたいにこの前まで高校生してたやつより、顔つきとか顔、体の骨格が全然違って見えた。いよいよ大学ってやつに来たんだぁ〜〜!!って思ったりもした。
一人の坊主の先輩が、
坊主:「ちわ!よく来てくれたね。見学?それとも豚汁目当て?」
マネ:「ちょっと、そんな言い方したらこの子たち、怖がるでしょ。ごめんなさいね、この梅干し、言葉の使いかた知らないのよ。」
坊主:「だれが梅干だと?!w」
マネ:「あんたしかいないわよ、このハゲ!」
坊主:「ごめんな〜、サッカー部はマネさん女性のはずだったんだけど、見ての通り、実は男だらけになっちゃったんだよ〜」
マネ:「だれが男ですって?!」
・・・とまあ、くだらないけど、絶妙なツッコミで、俺らは心が和んだ。
その梅干みたいな先輩は、佐藤先輩といって、まあ顔は平凡でとにかく坊主。あんまここから先は登場しない人物(佐藤先輩、すいませんw)。
佐藤先輩のあと、しばらくして、4〜5人が俺らのいるコートはしに集まってきた。この人たちは、いかにもサッカー部にいそうな人たち。新入生が見に来てても、まったくお構いなく、俺らには目もくれず、
「あち〜。のぞみ、なんかくれ。」
なんて言ってドリンクをみんな飲み始めてた。あ、ちなみに「のぞみ」はマネさんの一人の名前。ケバい女。
まだ20人近くコートにいるけど、どうやら、コートにいるのは2年生で、俺らの近くに集まってきたのは3年生と4年生みたいだった。
後から来た人たちもさすがに俺らに気づき、一人を除いて全員、少し笑顔になって「お、新入生か!まあ、じっくり見てってくれな。もし着替えとかあるなら、少し混ざってもいいぞ。」なんて声をかけてくれた。みんなイケメンで、俺は幸せな気持ちになった。
そんな中、一人だけ気になる先輩がいた。その先輩は、すごい無愛想で、顔もクール決め込んでて近寄りがたい感じがした。ただ、ルックスは最高だった。顔は今で言う玉木宏がちょい体育会系になった感じ。とにかく、目がキレイで顔が小さい。アゴヒゲがキレイに短く生えててワイルドだった。首からはするどく飛び出てる、と表現するのがピッタリの喉仏。紙はショートで、ちょい茶色い。背が185ぐらいあって、俺は見上げるような感じだった。
足は、そんなに太くないけどボコッと太ももの筋肉が硬くなっているのが見ただけで分かった。よく焼けたすねには、かなり濃い目だけど直毛のスネ毛がサカパンの中から流れるように生えていた。
「エロスギル・・・カッコよすぎる・・・。」
俺は早くも、この先輩のことが気になり始めてしまった。
でも、その先輩だけは、俺らと目が合うと「ども。」とつぶやくように言い捨てて、またコートに向かって走っていってしまった。
梅干先輩が(笑)、
「すまんなぁ・・・久保は愛想ゼロなんだ。プレーは最高なんだけどさ、なんつったって、人付き合い悪くてさ。笑った顔も見たことないし、話しもはずまねぇーんだわ。まあ、大学ってのはいろんなヤツがいるってことよ。」と教えてくれた。
久保先輩っていうんだ・・・。
梅干先輩が言うように、確かに、無愛想だし、友達づきあいも悪そうだった。どっか、冷たいというか、人に興味ってものがなさそうだった。
俺は心の奥に、すこしモヤモヤとしたものを抱え、豚汁をすすった。