すると後ろから声が・・・・・・・・。
?「何がもうわかりましただよ。なめてんのかてめぇ・・・・。甘いんだよお前。突き放すんじゃなかった。」と怒りに満ちた声だった。
すると俺とその人の間に大きな男が入ってきて手を離させ。その人に蹴りを思いっきり入れた。
オヤジはそこに倒れこむ、暗かったしコンタクト忘れて、しかもメガネもとってた俺はその人が誰なのかわからなかった。
男の人は、その人のカバンをひろい。財布を出す・・・・。
?「おっちゃん、この財布どうしよー?へぇ結構金持ちやな・・。これどないしようかなー。交番に届けて・・・・高校生にこんな事してましたーって言ってもええけど?」って完璧に脅し。
その人の後姿しか俺はわからない・・・。
するとオヤジはなんか血が引いたように財布をうばいとって立ち去っていった。
その男の人は前を向きながらこういう
「こんな事も対処できねぇのに、なんでこんな事すんのかな?お前は甘い!なんで危険だって思ったら逃げねえんだよ!このままオヤジにやられて金もらって、わーいってなるのか?お前は今勉強を最優先にしなきゃいけねぇんじゃねぇのか?」
この声・・・・。
「お前俺がいない間何やってたんだよ。俺が突き放したせいか?あんだけ笑ってろっていったのに。予備校でもずっとうつむいてるしよ・・・・。」と言って後ろを振り替えり俺の近くに顔をやる。
俺はようやくその人の顔を見ることができた。
樹「なんで・・・・・?」俺は急に安心して泣いた。
不思議です、この時どうしてこんな事になってあなたがいたのか。でもあなたの存在はやっぱりどんな人に抱きしめられても消えなかった・・・・。あなたが大好きだってあなたが見えてまたわかるんです。
安心する・・・、声聞いたり顔見れただけで。俺の緊張の糸があなたによってあっという間に解かれる。それだけ惚れてる俺はバカですか?
バカでもアホでもなんでもいいです、今この夢のような現実にちょっとでいいからふれさせてください・・・・。
なんで…?先輩は俺の事忘れたとか一杯言ってたのに…
一樹「相変わらず泣き虫なとこも変わってねぇな。服だけ大人っぽく見せやがって(笑)元気だったか?樹。」
先輩は俺の頭にポンッって手をのせる。樹ってその低い声で呼ばれるのがドキってした
樹「俺の事覚えてるの…?」泣いてる弱々しい俺の声
一樹「忘れるわけねぇだろ。俺の大事な大事な恋人だろ?」
なんでこんな余裕なんだ。この人…、俺はだんだん今まで忘れただのなんとか言われたの思い出して。なんてこの人はずるいんだって思った…
一樹「お前こんな事…」と先輩が言うのを俺は遮る
樹「何が泣き虫が変わらねぇだよ!何がお前なんてしらねぇだよ!お前のせいで俺がどれだけ苦しかったと思ってるんだよ!なんでピンチって時に現れて助けるんだよ!なんなんだよ!俺は俺は…!!!」俺の口から吐き出されるその言葉達…。
俺が言い終わらないうちに先輩は俺を抱き寄せる…。
何もいらなかった…、いや、もう何も言えなかった…。
あなたの抱き方があまりに優しく、暖かくて…。それであなたのいいたい言葉がわかった気がした。
けど俺は止めなかった、抱きしめる手をほどく
樹「やめろよ!俺の事しらねぇんだろ?何がしたいの?」
一樹「悪かった…。お前を一杯傷つけた、ごめんな…?俺はお前が一番好きだから。」そういい手を顔にもってくる
一樹「もう何処も行かねぇから、お前のそばにいるから。樹、愛してる」
その目はしっかり俺の目の奥を見てる。
俺は何も言えなかった…
沈黙の時間がしばらく続く。
俺らはただお互いを見てた。
先に口を開いたのは一樹先輩だった
一樹「お前を迎えに行こうと思ってたんだよ。受験終わったら。
それまでお前とは逢わないし俺はひたすら勉強しなきゃって春決めた。予備校はじまって勉強ばっかで辛くて一回お前の顔見にいった…。したらな、お前浅野達としっかり笑ってたんだ。俺の大好きなお前の笑顔で、安心したよ。しっかり生活してんだなって、やっぱり俺の思った通り仲間の力はすげぇなって。でもやっぱこうなってたんだな…」低い低い声になってた先輩
先輩俺の事見に来てたんだ…
樹「なんで忘れたなんていったんだよ…」
先輩はその質問には答えなかった、というか先輩は泣いてた…。
一樹「お前が色々な奴と逢って、ヤってたのは俺のせいだな。ごめん…ごめん…」
結局肝心な事はそのまま聞けなかった…、なんか俺もどうでもよくなったみたいだった。
今は先輩が目の前にいて俺と向き合って話してる。それは俺が一番望んでた事だったから…惚れてるもんの負けみたいなもんですよね。
樹「先輩、今はとりあえず喜ぶべきところなんでしょうね?俺ら1年半以上逢わず、話さずだったし…。」
すると先輩は笑顔で俺の方をむく、俺も笑顔になる…お互い涙でぐちゃぐちゃの顔だったけど。久々に幸せだったんだ、俺ら二人の幸せ…
あなたの笑顔は時がたっても変わりませんでした…
一樹「今日はもう遅いから帰ろう、明日予備校ないだろ?俺も明日は2コマだけだから、16時にあのスタバのいつもの席で待ってる。」
と言うと、先輩は歩いてってしまった。でもこないだまでとは違う、片腕を上にあげて手を動かしてる、それは俺に向けられたもの…。
そんなわけわからない別れ方でもやっぱり一樹先輩と話せたってだけで俺は十分だった…
次の日、学校に行って。みんなに一樹先輩と向き合えた事を報告した。
朝学校へいくと、いつものメンバーが一斉に俺によってきた。
優「おい!昨日のメールどういう事だよ。一樹先輩と何、わかりあえたって。」
ヒロ「予備校の後に俺らに隠れてって事だろ?」
一気にみんなの質問責めにあって、軽くパニックな俺。
樹「とりあえず、まぁ色々あったんだよ…。今日また逢うんだけど…」
亮「どこで?」
亮以外のみんなは一発でわかったみたいだった。
みんな「あー、二子玉のスタバね…」
亮「え?お前らなんでわかんだよ?」
優「まぁもうお決まりのパターンだしな。まぁまた今度ゆっくり話聞かせてもらおうじゃねぇか。とりあえず俺たち朝から小テストだからみんな帰った帰った。」と優は席に戻って。単語帳をやりはじめる
そうすると自然とみんな帰っていくもので…(笑)ガミガミ文句言いながら各々の教室へ帰っていった。
ヒロ「もう高橋さんと逢ったんだから、遊びはやめとけよ?」そう一言言うとヒロも席へ戻っていった
学校が終わり、16時ちょいすぎに俺は二子玉についた。ちょい遅刻…
俺はちょっと急いでスタバへ向かう。
エレベーターで外の眺めを見る、夕焼けが綺麗だな…って思った。
スタバのある階へついて俺はいつものようにラテとケーキを買って俺らのお気に入りの席へといく。
夕焼けに染められて髪がメチャメチャ赤くなってる先輩がいた。
後ろを向いてたので俺には気づいてない…
あの頃とは違う。成長した俺達、なんかすごく緊張してなんて声かけようかなって迷った…
なんか近づくたびに緊張しちゃってどーしよとか思ってたら。先輩が俺の方へと振り向く…
目があって、俺はちょっと気まずい感じ。
一樹「よ。来ねぇかと思った、まぁ座れよ。」
樹「う、うん。」
ちょっとまだお互いぎこちない感じ…。
俺は自分が買ったケーキをパクパク食って、先輩は夕焼けをずっと見てた。
一樹「覚えてるか?ここからの景色…。久々にきたけどやっぱりここはいいな…。すげぇ空が綺麗だ…。」
俺は景色を見た、夕焼けが本当に綺麗で心がすごい落ち着く。
どれくらい時間がたったろう…。俺は一年を軽く振り返ってた…
樹「俺は先輩みたいに成長できてないよ…、先輩が新幹線に乗っていった時のまんまだ…。」
俺は本当にそう思うから、先輩がいなくなって吹っ切れたって思ってた、けど先輩が現れたらまた心が乱れて取り乱したりしちゃう。
まだガキだなって思ってた…
一樹「そんな事ねぇよ。お前は強くなったと思うぞ?それに顔や体つきもずいぶん変わったな。背ものびたろ?部活に打ち込みまくったって感じする…。自分磨きしたんだな。予備校で久々にお前みたときに、すげぇ俺ドキドキしたよ。」
なんか俺以上に先輩だって大人っぽくなったって思う。髪の色、服、髪型、雰囲気…
樹「俺も同じ…、先輩がもっとかっこよくなっててビックリした…。でもなんで先輩が予備校に?大学何処も受からなかったの?」
と俺は気になってた事を聞いてみた。
一樹「そうか、俺そんな変わったか?ちょっと受験で疲れてやばくなったかと思った。俺は言ったろ?お前迎えにいきたいってずっと思ってたから、俺はもう早慶以外はありえなかったんだよ。一応関関同立ってとこは受かってた、ほらお前立命の国際関係行きたいって言ってたじゃんか?俺あそこも受けてインスで受かったんだぞ?まぁ早慶はダメだったけど…」
俺はやっぱりなーって思った。
普通に先輩は頭よかったから何処も受かってないって事は考えられなかったし。
一樹「お前は?相変わらず第一志望のまんま?偏差値とか大丈夫なのか?(笑)」
樹「そうですよ。変えてないです」
一樹「したら俺とお前はライバルだな。」って言うと先輩は俺の第一志望の赤本を出してきた、それは俺より全然やりこんでる感があった…
樹「え?先輩と俺学部みたいなね全くかぶらなかったのにどうして?」
一樹「いや、ちょっと向こう行って変わったんだよ。だからお前と俺はライバル。」
樹「先輩が敵とかやばすぎでしょ…。勝てる気しねぇ…。」
一樹「そうか?お前相当頑張ってたらしいじゃん。あとは英語だけなんだろ?日本史ももう戦後史まで手つけてんだろ?」
なんでそんなこと知ってるんだろって俺は思う。
樹「なんでそんな事知ってるんですか?」
すると先輩はマズいって顔してた。
樹「何その顔、やべー口滑ったみたいな?何隠してんの?」先輩の足とったような感じがしてちょっと嬉しかった(笑)前もこういう時に同じように嬉しかったなーなんて思ってたりして…