俺の事嫌いになったの?意味がわかんない…
ただ俺は諦めたくなかった、先輩は仲間と別れて帰ろうとしてたみたいだった。
それを追いかける、何かの間違えじゃないかって俺は思うから。
階段をおりて外の玄関のところで先輩を捕まえた。
樹「先輩!俺の事本当にわかんないの?」俺はかなり焦ってたと思う。先輩の腕をつかみ必死に訴えた
一樹「しつけぇな。誰だてめぇわ、触るなよ!」
冷たく言われたその言葉に俺は何も言えなかった。唖然…、腕をふりきられた…
そしたら優達がきた。
優「高橋先輩お久しぶりです。樹この1年ちょいで成長したでしょ?顔もだいぶ大人になりましたよー。」と笑顔の優
一樹「お前らこいつの友達か?こいつの事俺はしらねぇんだ。どうにかしてくれ、しつけぇ!」
って言うとサカサカ歩いていってしまった…
みんな目が点。まさかの人違いなのか…そう思っただろう…。
ただ俺はわかる。それが先輩なのは…
ヒロ「樹の事突き放してるな…、目がメッチャ泣いてた…」と人間観察大好きなヒロが言う
カズ「何がどうなってんだ?」
みんながみんなわけがわからなかった…。
それから毎日講習はあった、一樹先輩は相変わらず仲間と前の方座ってる。
俺らは一回一樹先輩の近くに座ってみたけど…
俺らの事なんか眼中にありませんと言わんばかりにそれはあまりに普通だった…
俺の心で決心したあの思いはなんだったんだろう…、いつかまた…とか。
俺嫌われたんだ。って思うと一気にかなしくなる、手が届かない。あなたの手に触れたいのにどんどん遠くにいく…。
優やヒロ、カズもみんな不思議っていうかありえないみたいな感じだった
とうとう講習が終わり、 1週間授業も何もない間俺はこのクールの掲示板で適当に人と連絡をとり、セックスをした…、今思えば本当に悲しいセックスだった。
ただの欲求を解き放つだけのセックス…、それは気持ちいいけどなんか…みたいな感じ
一週間の間に5人くらいとやっただろうか…。
ただただ疑似でいいから愛がほしかったんだ…、俺を求めてほしかった。
ただ不思議な事に勉強だけはしっかりしてた、今も謎だけど…普通はショックで何もできないって感じなのに。
そのぶんいたるところに逃げてたのかな。
この秋、俺は受験生だっていうのに荒れてたと思う。高校で一番荒れてたっていうのがこの時期っていかがなもんかとか思う。
だけどそうでもしなきゃやっていけなかった・・・。予備校でひたすら缶詰生活をして、空いた時間を見つけては俺はcoolの掲示板見てメールしてた感じ。
もう9月の終わり、海先輩からメールがくる。
海「五十嵐ーーーー!!!久々に飯でもいかねぇか?勉強の進み具合とかも見てやるよ☆」
一瞬どうしようか迷ったけどとりあえず海先輩にこないだの事話しといたほうがいいかな?って思った。
樹「いいですよ!んじゃ金曜、予備校の授業終わったら。渋谷でどうですか?」
と俺はメールを送る。
久々だなー。海先輩・・・。7月に海先輩の学校の学祭にいって浴衣きた海先輩の周りにたくさんの女の子囲んでて。なんか先輩はパーマとかかけてまた違った雰囲気はなってたなーとか思って。
そうしてたら海先輩からメールが。
海「お前予備校新宿だろ?車で迎えいってやるよ、んでお前んちの途中で飯食えばいいべ。んじゃまた金曜な!」
海先輩いつのまに免許とってたんだ、先輩とドライブとかなんかあの先輩が車乗ってるとか信じられなくて山手線の中で笑うw
あっという間に金曜になった、予備校で授業が終わって。先輩の車を待つ
すると黒い車が俺のところに止まった。窓が開くとそこには海先輩。
海「待たせたな!早く乗れ!」
俺はなんか焦って早く乗った、俺が乗ると先輩は車を走らせる。
先輩はまたなんか雰囲気が違って、ちょっとかっこよくなったなーみたいな感じ。まぁ元からかっこいい部類にはいたんだろうけど。
海「お前なんか顔やせた?受験で疲れてるんじゃねぇの?大丈夫か?」って赤信号のところで俺の顔を見る。
樹「たぶん受験ですねー。本当朝早く起きて勉強してますからねー。」
すると先輩が大声で笑いはじめた。
海「あははは!お前が早起きとか信じられねぇw何時に起きてるの?」
樹「毎朝5時起床、12時寝でその間ほぼ勉強ですが何か?」俺はもう疲れたように言う。
海「んじゃそんなお疲れ受験生にはうまい飯をおごってしんぜようではないか〜」と海先輩はすごい楽しそう。なんか海先輩といるとイヤな事忘れるっていうかこの人も能天気っていうか天然みたいなとこあるし、声がなんか落ち着かせる声してるからすごい癒される。
ついたのはイタ飯屋。
海「さぁ、これに着替えて。この時間に制服はさすがにまずいからなw」
樹「わかりました。」
そういって服を着替えると、ブカブカw先輩は一樹先輩くらい身長あるから、ちょっと大きかったみたい。
それでも先輩は「まぁ、平気だろ」と言って店に入っていく。
お店はとっても高校生がいくような感じじゃなくて、大人な雰囲気。
先輩はすごい手馴れてるように料理を頼んでいった、料理はとってもおいしくて。これいくら?くらいな勢い。
樹「これ高いんじゃないんすか?」と俺はちょっと心配になる。
海「そんなことお前が気にしなくていいんだよ。ほら俺のやるからドンドン食え」って先輩は俺に料理を分けてくれる。
海「そんで?最近はどうなんだ?こないだの模試はどうだった?」
樹「夏の模試はまぁまぁよかったですよ。偏差値も上がってきて、国語が70日本史65英語57くらいでした」
海「そか、なら早慶受けれるじゃん。俺の後輩になれるなーw英語が65くらいになればもうなんも言う事ねぇな。日本史は例の先生か?」
樹「そうそう。もう最高にわかりやすいですよ。あの人。俺先生たちにはすごい恵まれてますねー。英語・日本史・国語・小論って」
海「まぁ日本史ったらなー、あの人だからなwお前人気講師ばっかりじゃんwんで?それだけじゃねぇだろ?何があったんだ?」って急に真剣な顔な海先輩。
樹「何って?なんもないっすよw」って俺はとりあえず笑う。
海「お前なー!本当顔とかに出すぎw嘘とかつけねぇのに嘘つくとうざいからwなんか今の顔もう何かありました的な顔してますよ?何があったんだよ」なんで俺の周りには俺の事が全部わかるんだろ・・・・。それほど俺が単純人間だって事だよね・・・。
それで俺は海先輩に色々話した。一樹先輩と神戸であって、こないだ予備校で逢った事。そんで軽く自暴自棄になって何人かの男の人と寝た事。海先輩は黙って聞いてた。
樹「てなわけで・・・。なんかとりあえず一樹先輩がよくわかんないんですよ。」
海「そか・・・。あいつ帰ってきてたか。んであいつはお前の事知らないとかいいやがったのか?」
樹「うん。。なんかよくわかんないっす・・・・。」
それから海先輩は何かを考え込むように黙る・・・・。
結局海先輩は答えを見つけ出せなかったのか、ずっと黙ってしまった。
樹「先輩、もういいんです。とりあえず、、、、」
海「いや、よくねぇだろ?まだ男と寝てるんだろ?お前。首のとこにキスマークついてますけど?まさか援交とかじゃねぇだろうな?よく浅野達何もいわねぇな・・・。」と先輩は軽く取り乱す。
樹「いや、そんなんじゃないですよ。本当に普通の大学生とか、ケツはやってないし。。。ただなんか抱かれたいですよ・・・。人のぬくもりっていうかそういうの欲しくなって。。優たちにも散々止められてますけど、自然とこうなっちゃって・・・。」俺はありのままの俺を言ってみる。
海「そうか・・・。あいつ何やってんだよ・・・・。」と海先輩は本当に自分の事のように悩んでくれる。この人はだからみんなから慕われたんだ・・・。仲間思いなとこ・・・。本当に優しい人だからな・・・・
すると海先輩。
「お前予備校週4だっけ?何処でうけてるんだ?」
樹「新宿と池袋、あとは〜で受けてますよ。あそこすごい綺麗だし、新宿とかみたいに自習室も人多くないから。みんなそこの自習室にいることが多いんです」
海「そうか・・・・。」
それから海先輩はもくもくと飯を食い、やっぱりなんか悩んでるみたいだった。
そして飯が食い終わり、車に戻る。
海「五十嵐、なんか俺なんもできなくてわりぃな。辛い時話聞くからちゃんと呼べよ?もう車もあるし、いつでもお前んちまでいってやるからよ」
本当優しいなこの人・・・・。でも頼れる・・・・。なんかすごい大きい人だな・・・・って思った。
樹「はい。俺こそなんかごめんなさい。ありがとうございました!」
そういい俺の家まで先輩は車で送ってくれた。
海先輩は本当に優しい。本当に・・・・。
そこからまた俺は普通の生活に戻った。だけど相変わらず掲示板の生活は変わらなかった・・・。夏のあの時期よりかはそんな頻繁とかじゃなかったけど・・・・。
季節はもう11月。秋と冬の変わり目。
先輩と夏あった校舎は俺は授業がそこであるから、週1は行くことになる。たまに先輩を見ると胸がズキズキする・・・・。優達も色々夏明けから先輩にしてたけど、先輩は俺らは知らないとずっと言ってたので半ば諦めモード。
いつものように現代文の授業が終わる、その後みんなで帰るのが当たり前になってたけど、今日は掲示板の人と逢う約束をしてたのでみんなには「参考書みたいから先帰ってー」って言って帰らせた。
今日逢う人はすごいいい人そうで、早稲田にいってて俺が目指してる学部いってるって聞いてたからなんか色々聞けるなーって思ってた、顔もまぁまぁイケメンw期待してた。
待ち合わせは予備校近くのセブン。
俺は時間通りつく。
そこで俺は携帯でその人にメールをする
「今つきました☆何処にいますかー?」
しばらくすると後ろから声をかけられた・・・・・・・。
「樹君だよね?」
そこにいたのは写メとは全然違う人。
俺の思考は、え?って感じ。全然違うじゃん?みたいな。むしろこの人オヤジじゃん。
するとその人は
「んじゃ行こうかー?」って俺の手を引いて歩き出した。
俺はなんかよくわけわからなかった、え?この人なの?
樹「ち、ちょっと。俺おじさんには興味ないんすけど・・・・。」と俺は言う。
でもその人はそんな事聞いてない。ただ一言
「んじゃ5でどう?君かわいいから。優しくするから。」って言う、俺はやばい!って思って頑張って力をかけるが、そのオヤジはすげぇガタイよくて中々手が離れないし向こうはもう逃すもんかみたいな感じ。
樹「ち、ちょっとやめてくださいって!」俺は必死だった。
でもそこは人気少ない裏通りであんま人いないし、電車の音が俺の声を掻き消す。
俺ははじめてコワイって思った。こっちの世界をただいい人達に囲まれて過ごしてきた俺には、こんな恐怖なんて他人事なんだって言う感じしかない。
だってシャメ偽造なんてどうせばれるんだからそのまんまメールして、しかもリアルとかしないっしょみたいな感じに思ってたから、俺は甘い。そう思った瞬間。
こんなことばっかやってるからバチがあたったのかな?って思った。もう仕方ないのか?みたいな感じ。俺よりガタイが全然いいこの人に俺は勝てる気がしなかった、しかもここで問題起こしたら俺は退学になるなって思ったから・・・・。
樹「もうわかりました・・・・。逃げないんで手離してください・・・。痛いです・・・・」
俺はもう感情も何もこもってない、無の声だった。