しんさん、ありがとうございます。
でも、夢は夢でした。
それからは、特に何が起こるわけでもなく、週に何度か遊ぶという関係だけは続けていた。
『好き』という感情だけは、日に日に増していきました。
10月に入り、毅ともう一人後輩Fとで、カラオケに行った。
3人で、夜10から朝方4時迄歌いまくった。平日なのに(笑)。
毅はあゆの曲が好きで、よく歌うが、ミスチルも歌った。ミスチルの「over」を歌った毅はなんとなく感傷に浸ってるようだった。
別れた元カノを思いだすらしい。
次に遊びに行った時に、昔の写真が広げられていた。その中に元カノの写真があった。まだ忘れてないんだと思ったけど、忘れてない事より、キズついている毅を愛しく思った(就職して遠恋になり彼女に彼氏が出来て別れたらしい)。
社員旅行の行事で、出し物をする事になった。後輩Fが選ばれた。毅と一緒にいる理由を増やしたくて、俺はこっそりと画策した。
後輩Fには、一人じゃ心ぼそかったら毅に手伝ってもらえよと。それかから旅行の幹事でもある、業務課の同僚Hさん(この人は3個上でバツ2で毅と同様に転勤組)には、「Fには毅に協力してもらえよ」と言っておき、Hさんにも「Fの協力お願いします」と言っておいた。
案の定、Hさんから俺に「皆でなんかしようと思って、でたけしゃんにも協力して欲しいんだけど」って。
思惑通りでちょっと怖くなったけど、取りあえず夜にカラオケ集合になった。
あのカラオケから1週間もたってなかった。
でも、これが後で俺を少し苦しめる事になるとは…。