それから家に帰って、俺はご飯を作る。今日は親がいないらしく、お腹がすいたと言うから気合いをいれて作った。
悠介「うわ…おいしそう!」
淳士「ホンマに?嬉しいな…」
その日はご飯を食べて、二人で映画を見に行くことになった。
休日の街は人が溢れていて、少しでも気を抜くと流されてしまいそうだった。たくさんの人…もし寂しくなってもここに来れば寂しくなくなるかな…とか思ってると急に話しかけられる。
?「お兄さん、カッコイイね〜。うちで働かん?」
俺は無視して行こうとしたけど、しつこく話しかけてきた。俺が困り果てていると、悠介に腕を引っ張られた。
悠介「淳士、早く行こう」
ちょっと怒ってるみたいだったので、これだけ人がいたらわからないと思い、手を握ってみた。悠介はビックリした顔で俺の方を見たけど、すぐに笑顔になり、握り返してくれた。
そうこうしてるうちに映画館に着き、二人で映画を見る。その間、ずっと手を繋いだままだった。映画が終わり、カフェで少し休憩をしてると悠介がプリクラを撮りたいと言い出した。俺はあまり好きじゃなかったけど、お願いする悠介が可愛いからOKした。
悠介「俺、プリクラ撮るのなんか久しぶりやし!」
かなり嬉しそうだったので、自然と俺も笑顔になる。
何枚か撮って、最後の一枚になったとき、ギュッと抱きしめてきた。俺も抱きしめてあげる。出来上がったプリクラには二人が抱き合ってる姿が写っていた。
悠介「うわ…なんか恥ずかしい///」
ちょっと照れている彼がまた愛おしくて、ずっと見つめていた。
二人でプリクラを分けて、買い物をすることに。悠介が別れて買い物をしようと言うので、別行動になった。ちょっと寂しかったけど、何かプレゼントを買ってあげようと思って、お揃いの物を探した。
時間になり、集合場所に向かう。喜んでくれるかな…と期待に胸を膨らませてると、悠介がやって来た。すごい笑顔でニコニコしてやって来る。おそらく俺と同じことを考えて、何か買って来たんだろう。彼は顔に出やすいからよくわかる。
悠介「淳士も何か買ってきたん?」
淳士「うん。ちょっと欲しいの売ってたからさ。悠介も?」
悠介「まあね〜(笑)」
何か隠してるのはわかるけど、あえて何も言わなかった。
そのまま電車で帰ることにした。悠介はずっと今日のことを話す。ホントに楽しかったんだろうか、電車の中でもずっとニヤニヤしてるからちょっと注意した(笑)