数日後、また家庭教師の日が来た。ちょうど土曜日は練習が早く終わるらしく、試合の場合も早いからということで、勉強の日にすることになっていた。俺は昼過ぎになって、時間の確認のためにメールを打つ。
淳士「おはよ。今日も練習かな?何時頃に終わりそう?また連絡入れてな〜」
それから着て行く服を選ぶ。俺は気になる人の前とかだとオシャレを気にしちゃう人間なんで(笑)そんな事をしてるうちに返事が
悠介「今日は4時に練習終わるから、5時に駅まで来れる?あと…今日の夜って時間ある?」
淳士「わかったよ〜 今日の夜は全然大丈夫やで。どないしたん?」
俺はすぐに返事をする。練習の合間をみてメールをくれてるのかな…とか思うと嬉しくなった。
悠介「ちょっと話たい事あるんやけど…よかったら今日うち泊まらへん?急には無理かな?」
まさかの泊まりの誘い。俺の心臓は激しく鼓動する。悠介から誘ってくれるなんて…。でも、ここは冷静に
淳士「俺でよかったら話なんていくらでも聞くよ。泊まってもいいなら泊まらせてもらおうかな。」
そう打つも、正直悩んだ。実際家に行ったら自分の気持ちを抑えれるか不安だったから…。だけど、少しでも一緒にいたいし、せっかく誘ってもらったんだから…と、決心して送信した。そしてすぐに泊まりの準備を始める。それが終わると同時くらいにメールが
悠介「ホンマに?よかった〜。じゃあ5時にあの場所で。」
それを見た瞬間、嬉しさで胸がいっぱいになった。5時になるまでの時間が待ち遠しく感じ、まるでデート前の恋人みたいな感じだったのだろうか、家族に「どないしたん?そんなオシャレしてウキウキで(笑)デートか?」などと聞かれた(笑)今日教える範囲を軽く予習して、4時には家を出た。家から待ち合わせ場所まで30分くらいだけど、なるべく早く着いて待つことにした。
駅に着くと、そこは人で溢れていた。学校帰りの人、仕事帰りの人、今から出勤の人、部活帰りの人…たくさんの人がいた。その中をくぐり抜け、あの場所へ向かう。改札口を出ると、見慣れたシルエットが…。少し低めの身長の割にがっちりした肩、丸い頭に焼けた肌………そう彼だ。俺は急いで駆け寄った。
淳士「なんでこんな早いん?俺遅刻したみたいやん;連絡くれたらよかったのに…」
悠介「いや…なんか早く終わってしもて…急かすの悪いし待ってよかなって思って。」
またそういう優しい所に心がときめく。優しさに溺れそうだった。