※転入してきたのは、1年の頃の2学期です。
「僕ちょっとトイレ〜」
ユウがペタペタとリビングを出て行った。
「卓也クン…だよね。ユウが迷惑かけてない?」
「そんな全然」
「あの子が友達連れてくるなんて初めてだったから。ありがとね」
「いや〜お礼言われることじゃないですよ」
「優しいんだね。これからもユウをヨロシクお願いします」
「いえ、こちらこそ」
本当にユウのことを大事に思ってるんだなぁって思った。
ユウと次男の翔さんと少し話し、そろそろ帰ろうとしたときだった。
「飯、まだ?」
かなり身長の高い。
180以上あるんじゃないかと思われるような人が入って来た。
「ぁ、お兄ちゃん」
「兄貴、ユウが友達連れてきたんだよ」
「は、はじめまして。クラスメートの卓也って言います」
「これはどうも丁寧に。いつも家のユウがお世話になって」
「いえ、こちらこそ」
二人とは違う雰囲気だった。
歳のせいもあるのか、すごく大人。
落ち着いた雰囲気のカッコイイ人だった。
翔さんは、ユウに似て優しい感じ。
「じゃあ、俺、もうそろそろ帰らなきゃだから」
「ぁ、ぅん」
「また明日な」
「うん!」
その日から、俺たちは話すようになり、俺らなグループにユウが加わり、ユウに対するイジメもなくなった。