※チョットバカな発言しちゃいましたが、気にしないで下さい(笑)
「確か、純一クンと会ったとき、下に何も履いてなかったよ」
「ぁ…」
思い出した。
イジメられてた他校の後輩(と思われるやつ)。
俺が便所に入った途端に、後輩を置いて皆出ていった。
「大丈夫か?」
「……」
俺を震えた目で見ていた。
「先生呼ぶか?」
「ダメです…」
「だよな…。チョット個室に入って待ってろ」
「はぃ…」
俺は、泊まりで来ていたので、汚いとは思ったが、昨日自分が履いてたパンツとパジャマ代わりのジャージを持って行って渡した。
「着ろよ」
「ぁ、ありがとうございます…」
着替える間ずっと見てた。
身体中にある痣。
「先輩、ありがとうございました」
「いや、気にすんな。それより大丈夫か?」
「帰りまで隠れてます」
「そか。まぁ、頑張れよ」
「はい。ありがとうございました」
今思えば、あれは賢也だった。
後輩だと思ってたから賢也だって気付かなかった。
「あのときは先輩かと思った。でも、試合を見て、同い年だって知ってさ」
「俺はずっと後輩だと思ってた」
「…あのとき、スゴく嬉しかった」
笑顔で賢也はそう言った。