彼は、「よし、わかった」みたいなことを言った。
とにかく階下の僕の部屋に向かった。
僕は、以前やったことがあるように、首元から胸にキスをした。
初めて、好きだ、愛してる、と口にした。
そのまま一瞬躊躇したんだけど、僕は彼に唇を重ねてみた。
彼は最初は口を閉じたままだった。
でも、次第に僕を受け入れてくれるばかりか、舌を出してきてくれた。
僕は夢中でその舌と歯のつるつるした感覚に浸った。
その時間はすごくすごく長く感じられた。
彼が「しゃぶって」と言ってきた。自分は絶対しゃぶらないのに。
だからほんの数秒だけしゃぶった。
本当はもっとしゃぶりたかったけど、以前のときほど酔いつぶれてないから
それなりに理性がどこかで働いている。
彼は、「よし」と言ったかと思うと、僕の尻に自分のをあてがった。
正直、そんな彼にびっくりしたのと、自分にそんなことができるのか不安だった。
うまく入らないと見るや、彼は「待ってて」と言ってローションを持ってきた。
それを僕に塗って、ゆっくり入れ始めた。
正直、最初は歯を食いしばって拳に力を入れているだけで精一杯だった。
でも、なんとか受け入れたい自分がいる。
だからだろうか、バックでうまくいかなかったから、僕は騎乗位になった。
僕のその積極さに、彼は少し驚いていたみたいだった。
結局、真夏の蒸し暑いなか、僕らは正常位で汗だくになった。
彼はイったと言う。でも、僕にはそれがわからない。しかも自分だけ。
ただ、その証拠に、確かに先から白っぽい液が1滴垂れてきた。
それを僕はしゃぶって飲み込みたかった。
でも、自分のケツに入ってたと思うと、諦めざるを得なかった。
彼は、「先にシャワー浴びるから、お前はトイレに流してきて」と言う。
僕はそれが本当なら、絶対トイレになんか流したくなかった。
だから、大丈夫と言って、一緒にシャワーを浴びた。
なんだか、あれ以来、その場にいなかったはずの奥さんが
僕によそよそしく感じられたし、避けているようだった。
あとで、部屋の窓が開いていたのに気づいたのだが、
もしかしたら近所の人に僕らの声を聞かれたのかもしれない…。
だから、今月の出張のときは、何も言わずホテルに泊まった。
彼女は何か感づいたのかもしれない。
だが僕は彼を仕事帰りに呼び出して、
居酒屋でオリンピックを見るともなく見ながら飲んだ。
彼に、近くのホテルに泊まっているし、またやりたいと言った。
でも、彼は「ダメだ」と言った。「今日は酒を飲みに来ただけだ」と。
僕は駅の陰で、彼を抱きしめて軽くキスをして別れた。
人が2人くらい脇を通ったけど、そんなこともかまわず抱きしめ続けた。
以上です。