コメントくださってありがとうございます!書くモチベーションを失っていたのですが、頑張って書こうと思います!
「なんですか?」
ドア越しに俺は尋ねました。
「俺のこと避けてない?」
「そりゃ、あんなことされたら誰だって避けますよ」
「そう?谷中くん、結婚してないから俺と同類だと思ったんだけどな」
気持ち悪い。と俺は心の底から思いました。
「ねぇ、またやらない?昨日みたいにエッチな声聞かせてよ」
俺は堪えきれず、個室から勢いよく飛び出しました。そして部長に掴みかかって……、でも部長はびくりともせずに冷静な顔をしていました。
「殴ってもいいけど、殴ったら君のエッチな写真を会社中にばらまくよ」
俺は手を放しました。
「……昨日ほとんど寝てないので、今日の残業はなしにしてください」
「分かったよ」
部長はトイレから出て行きました。
「珍しいよね。谷中さんがご飯に誘ってくれるなんて」
「言っとくけど、絶対におごらないぞ」
「えぇ〜っ!?」
部長の顔が脳裏に焼き付いて不安だった俺は、はじめて浅田を食事に誘いました。
「あ、白髪」
浅田の短い茶髪の中に、キラリと光る白髪があることに気づきました。
「えぇ〜っ!!抜いて!!」
言われたとおり抜いてみると、白いのは毛先だけという変な毛でした。
「変なの」
浅田は感想を述べると、その変な毛をふぅっと息で吹き飛ばしました。
「谷中さん、部長に弱み握られてない?」
浅田が突然そう言うので、俺は驚いて豚カツを落としてしまいました。
「ほら、動揺してる」
「動揺なんかしてない」
「してるよ」
時間が一瞬止まりました。
「谷中さんの気持ちが、なんとなく分かるんだ」
俺は鼻で笑いました。
「そんなSFじみた……」
「笑わないで。僕は真剣だよ」
浅田の目を見ると、吸い込まれそうになりました。浅田になら言ってもいいだろうか。嫌われないだろうか。
「実は……」
俺は口を開きました。
つづく