俺が大学1年生の時にKと出会った。
その出会いは入学式だった。
K「隣いいですか?」
Kがそう言って俺は、
俺「どうぞ」
と丁寧に返した。
Kは童顔でイケメンと呼んでもいいくらいの奴だ。
二人はもじもじしながら会話を弾ませた。
K「出身はどこなの?」
俺「○○だよ。Kくんは?」
K「△△だよ。」
俺「へぇー、近いね。」
K「そうだね。」
などと地元の話なんかして盛り上がっていた。
俺「なんて呼んだらいい?」
ふいに聞いてみた。
『Kくん』なんてちょっと呼びづらいし、あだ名の方が呼びやすいと思ったからだ。Kは、
K「何でもいいよ」
俺「Kチャンって呼んでいい?」
K「おっ、いいね。Kチャンで。じゃあAくん(俺)はAチャンでいいんじゃない?」
俺「うん。いいよ。」
そうして入学式が始まり順調に進んでいったが、Kが隣で鼻血を出していた。
俺「大丈夫!?」
K「ちょっとゴメン。」
そう言ってKはホールから出ていった。
それっきりKは帰って来なかった。
入学式が終わってからも俺はずっとKを心配してた。
アパートに帰ってからも寝る時もずっとKのことだけを考えていた。
そうして一日が過ぎた。
それから学校が始まって半月が過ぎた。
俺はKの姿を見ていない。
あれからKのことばかり気になっていて仕方なかった。