目が覚めると、ボクの全身は昨日の訓練が堪えてきしきしと悲鳴をあげている。このままじっと寝込んでいたいけどそうもいかない。
なんたって辺りはすっかり朝焼け色に染まっていたんだ。
ボクは急いで――それでいて音を立てないよう時計を確認する。
針は五時半を過ぎていた。
(寝坊した!)
慌ててターゲットの様子うかがう。
どうやら起きているのはボクだけのようだけど、時間も時間だし、いつだれが目を覚ましてもおかしくない。
ボクは悩みながら、ターゲットの顔をのぞき込む。
スヤスヤとした寝顔がそこにあった。
(千葉クン……いつもこんな顔で寝るんだ)
体中がうずく、恐怖感が麻痺していき、ボクは千葉クンの布団の中へ手を忍ばせた。
温かい……。
布団の盛り上がりから千葉クンの体勢を予測して、目当ての場所へとゆっくり進んでいく。
先端に人の弾力の手応え、ボクは静止した。
触れたのは腰辺り……千葉クンは気づいてないようだけど、どきどきが止まらない。
落ち着きを取り戻せるまで呼吸を整えると、また息を止めて触れる面積を増やしてゆく。
その間、千葉クンの監視も怠らない。起きるそぶりがあれば(どんなものか知らないけど)直ぐさま逃げる。手の平の全てが触れても、彼は起きなかった。
ボクは最低限の安全を確認すると、腰に当てた手を股間に向かって這わせていく。
(これだ……)
柔らかさの芯に弾力をもったソレが、手の平にすっぽり収まる。
形や大きさを確かめるように手を動かし、硬くなっていく感触を楽しむ。
そして千葉クンは、その時のボクのようにビンビンになった。
もう、お触りだけでは満足できない! 視たくてしょうがない! ボクは意を決した。
股間の部分が見えるように、ゆっくり布団を剥がしてゆく。もわっと、密封された熱気が拡散する。
冷気で目が覚めないか心配だったけど、それも乗り切った。
水色のラインが入ったパジャマに、可愛らしいテント。
布を指でまくり上げるように潰していき、中の形を浮き出させる。
竿は、細く真っ直ぐに伸びていて、それがとても愛おしく思えた。
ボクは頬を摺り合わせて、勃起した感触を満喫する。
以前、ボクに同じようなことをした担任の先生も、こんな感じだったのだろうか……。
以前から『襲う』つもりではいたけれど、元々この計画は服の上から撫でるまでだった、しかし、もう止められない! ボクの何かに火が付いてしまった。
逸る欲情を抑え、千葉クンのズボンに手をかけ、雷管でも抜くように下ろしていく。
途中、尻に引っかかって脱がすのはムリだけど、ゴムを伸ばせば股間は露わになるので、充分だった。
真っ白なブリーフを履いていた。ボクと同じだ。
パジャマの上からしたことを、今度はパンツの上から試す。
形も肉厚も実物に近づいたそれは、更にボクを欲情させる。
パンツの中に手を入れた。
指が、股座と弾痕に挟まれる感じがたまらない。
とうとうボクは、最後の一枚に指をかけた。
じわじわと下げていく……
頭がちょんと見えた、そいつは全起ちなのに皮をかむっていて、穴はほんのりと桃色をしている。
パンツの束縛がなくなった男根は、ビンっと天に向かい起つ。
勃起すれば垂直に起つと思っていたボクは、直角起ちのペニスに唖然とした。
千葉クンの竿はスラリと真っ直ぐ伸びて、染み一つなく、彼の腕よりも白い。
これが手の加えられていない自然のペニスと思うと、羨ましく思えた。
竿に軽く指を添わせ、千葉クンの表皮を剥いていく。丁度、桃の実を傷付けないような感じに、優しく……優しく……剥いていく。
中心から、ツヤツヤの肉芽が花開いていく。
その様子を、鼻がくっつきそうな距離で眺める。
触れば起きるかもしれない男の一番敏感な部分と知りながら、ボクはもてあそんだ。
指でつまみ、尿道を広げ、鼻を押しつけて嗅ぐ。
まったく臭わなかったのが、ショックだった。
それでも口をつけるには抵抗があって、フェラはおあずけ。
その代わりといってはなんだけど、自分の亀頭と千葉クンの亀頭を合わせてチェリーキッス。
ボクの臭いが、千葉クンを染めた。
そんなことをして弄くり回していると、あっという間に30分が経ち、証拠隠滅して千葉クンを後にする。
コツを掴み、吹っ切れたボクは、残りの時間をつかって全員(他三人)のナマチンをもてあそんで、形・大きさ・色・ツヤ・香りを楽む。
しかし、アクシデントは起きた!
真性包茎クンの亀頭を開花させようと躍起になっていると、主が唸りをあげたのだ。
ボクが慌てて彼のズボンと布団を元に戻し、顔を確認しようと目を向けたときには、線のような視線がこちらに向けられていた。
(バレた……!?)
真性包茎クンは黙っていて、どこか虚ろだ。もしかしたら寝ぼけて気づいていないのかもしれない……。
ボクは何事もなかったように装う。
「おはよう」
真性包茎クンはアクビをしながら「あぁ」と返事をすると、また寝てしまった。
この時、彼が気が付いていたのかどうかは今も解らない。
潮時を感じ、起床時間までおとなしくしていることにした。
朝。
起床時間までまだ時間の余裕はあったけど、暇だったのでみんなを起こしにかかった。
千葉クンが目覚めると、みんなの眠気ムードが一変する。
「いや〜、昨晩すごかったな」
「え?」
事態を飲み込めていないボクをみて、みんなニタニタ笑っている。
「ハルキ寝てたからな、知らなくてもむりねーか!」
「ん?」
「ありゃ凄かったぜ、千葉があんなこと……、すんだもんなー!」
「え?」
「おいおい、黙ってろよ! ハルキが可哀想だろ」
「えッ?」
こんな調子で、ボクはかやの外でもてあそばれる。さすがに知りたくなったので問い詰めると、まってましたというように、みんなは真相を明かしてくれた。
「ハルキが寝てるとき、ハルキのちんこ起たせちまった!」
「えぇーーー!!」
仰天するボクを前に、みんな大笑い。
ボクはなんだか悔しくなって、今朝したことを暴露した。
その直後、ボクはみんなからリンチを受けたのだけど、未だにどうしてそうなったのかよくわからない。
あいこじゃないの?