「俺が、何?」
今まで聞いたコトのないような優しい声で囁く和磨。
「和磨のコト…」
言っていいものか。
「何?光」
ここまできたら言うしかない。
「ぼ…お、俺、和磨のコト…好き」
「ありがと」
強く。
でも優しく。
ギュッと抱き締めてくれた。
「帰ろ、光」
「うん」
手を繋いで帰る。
和磨の答えは聞いていない。
でも、手の温もりは確かにある。
「じゃあ、また明日な」
「うん、また明日」
和磨と別れる場所。
手を振り別れる。
また明日と言って。
「光」
「ん?」
呼び止められ振り返った。
「あのさ」
「なに?」
「俺も…好きだ。じゃあな」
走って行く和磨。
俺はしばらくの間、立ち尽くしていた。
次の日。
「おはよ、光」
「おはよ」
和磨はいつもと変わらない様子だった。
昼休み。
彰に『友達の関係を続けよう』と伝えるため、いつもの場所へ向かう。
「光、早く食べよ」
「うん」
食べる気になれない。
彰がすごくタッチしてくる。
「ねぇ、またしてあげる?」
「…彰、やめよ」
意を決して言った。
「俺たち、友達として付き合っていこうよ」
彰の顔から笑みが消えた。
「なんで?」
ただ低い声で言ってきた。
「俺は友達として彰が好きなんだよ。だから、そういうことはしちゃダメだよ」
彰と距離を空ける。
「いままでと同じでいようよ」
「嫌だ」
「彰…」
「俺は光が好きなんだよ!」
怒鳴る彰。
俺は押し倒され、上に乗られた。
「気持ち良かっただろ?」
Yシャツの襟に手をかけた。
「彰、やめろよ」
「嫌だ!」
Yシャツのボタンが飛んだ。
引き千切られたと分かるまで数秒かかった。
「光」
乳首に指を這わす彰。
「彰、やめッツ」
つねられ、痛みに声を漏らしてしまった。
「そんな格好じゃ行けないでしょ?」
ベルトを外してくる。
「彰」
止めようとする両手を左手で掴まれ、抵抗できぬ間にベルトを外された。
「彰、怒るぞ」
「うるさい!」
ベルトで腹を叩かれた。