事故から一ヶ月。
お前の口数がどんどん減っていった。
お前が1番嫌がったのはトイレの時。
母子家庭のお前のトイレの世話をするのは、ほとんど俺で
それをお前はすごく嫌がった。
「すみません」
「ごめんなさい」
「……………すみません…………」
お前の口癖になってたよな
気にしなくていいんだ。俺はお前が生きていてくれただけでいいんだから……
「大丈夫」
「気にすんな」
「仕方ないだろ?」
そんな俺の言葉も、お前には届かない。
どうして謝るんだ?
どうしてそんな申し訳なさそうにする?
…どうして……俺の目を見ないんだ?
そんな日々が続いた…
そしてあの日。
お前は久しぶりに機嫌がよくて、
俺が笑いかけると、同じように笑ってくれた。
「コウスケさん?」
「ん?どうした?」
「好きです」
「何だ、いきなり?」
「コウスケさんは?」
「好きに決まってんじゃん」
「そっか。よかった」
「?」
「コウスケさん」
「ん?」
「キスしたい」
「…………うん」
初めて会った時、
恥ずかしいけど
運命を感じた。
こいつとなら、一生一緒にいれる
一緒にいたい
そう思った。
でも、それは俺だけだったのかな?
お前は、次の日
飛び降りた