いつものようにすればイイ。
自分にそう言い聞かせ、いつもどおりに過ごすことにした。
学校は退屈で、いつの間にか昼休みになった。
「なぁ、美香」
「ん?何?」
俺は、合唱部である美香に声をかけた。
もちろん、佐藤について聞くためだ。
「佐藤って二年いる?」
「ん・・・マジで聞いてる?」
「あぁ、いないのか?」
「ぇと、あたし、佐藤なんだけど・・・」
「ぇ、ぁ・・・」
正直、忘れていた。
だって、まだ一ヶ月しか経ってないし。
みんな美香って呼ぶし・・・。
「まぁ、一年にならもう一人いるけど・・・」
「いや、ありがと」
俺は自分の席に戻ろうとした。
「・・・ねぇ」
美香に呼び止められた。
「なんだ?」
「忘れてない?」
「ぇ、何を?」
「・・・謝るの」
「ぁ・・・す、スマン」
「ったく、一ヶ月も一緒にいるんだから覚えてよ」
「はい・・・」
どこがいいんだか分からない。
いや、見た目は悪くないんだが・・・。
「次忘れたら、蹴るよ」
「はい、すみませんでした」
この性格はダメだと思う。
放課後、保健室に行った。
まだ高野は来ていない。
「先生」
俺は先生に気になる質問をしてみた。
「高野って、部活でなんかあったんですか?」
「部活?あの子部活なんてやってないよ」
「ぇ、そうなんですか?」
「高野君が言ったの?」
「はい、合唱部って」
「ん〜、言いにくかったんじゃないかな?入ってないって」
「そう・・・ですかね」
「あの子の嘘って、信じさせようとして細かいことまで言っちゃうからバレちゃうんだけどね。今回はなんて言ったの?」
「合唱部の二年の佐藤さんのことが気になるって」
「二年にそんなこと言っちゃダメだよね」
クスクス笑う先生。
俺からしたら笑えない。
じゃあ、昨日のは言い訳・・・?
「失礼します・・・」
そんなことを考えていると、高野が保健室に来た。
「ぁ、先輩」
「よ、高野」
きっと、本当にただの妄想で、恥ずかしかったから言えなかったんだ。
そう思うことにした。
「先輩、一緒に帰れますか?」
「あぁ。てか、今日、泊まりに行ってもいいか?」
「ぇ・・・はい!」
「着替え、借りてもイイかな?」
「はい、大丈夫ですよ。小さいかもですが」
「大丈夫だよ」
今夜、何もなければ大丈夫。
そう、これは俺に有利な賭けだ。
急いで帰って、友達の内に泊まると書き残し、エロ本やゲームなどをバッグに詰める。
着替えを持っていかないのは、もし襲われて服が汚れても大丈夫なようにだ。
「先輩、あがってください」
掃除したのだろう。
部屋は昨日より片付いていた。
「掃除したのか、偉いな」
頭を優しく撫でてやる。
「そんな・・・」
顔を赤くする高野。
なんだ、このドキドキ感。
なんか、フィクションの主人公になった気分。
晩御飯まで話してた。
てか、イチャイチャに近い。
高野はずっと隣にいたし、たまに俺がつついてみたり、小突いてみたり・・・。
晩御飯はハンバーグだった。
俺も混ぜたりした。
かなり美味しかった。
9時。
「お風呂、もう入りますか?」
「シャワーでいいよ。てか、俺普段、シャワーだからさ」
「わかりましたぁ。じゃあ、先に入っていいですよ」
「ありがと」
俺は風呂場に行き、服を脱ぎ、シャワーを浴びた。
一応、何があってもいいように、全身ちゃんと洗った。
身体をタオルで拭いてから気づいた。
「着替え・・・」
俺はタオルを腰に巻いて風呂場を出た。
「なぁ・・・」
「あ、着替えですね。どうぞ」
「あ、ありがと」
俺は風呂場に戻った。
正直、テンポの速さに驚いた。
黒のボクサー。
ちょいエロい。
Tシャツは、大きめの物を出してくれたようだ。
下のジャージもピッタリだった。
「服、ありがと」
「いえ、じゃあ、俺も入らせてもらいます」
入れ替わりで風呂場に入った高野。
俺は物色を開始する。
エロいものは昨日のモノ以外見当たらない。
あとは鍵がついた一番下の引き出し。
鍵はさっき見つけた。
俺は引き出しを開けた。
「・・・・」
あった。
男と男がヤッテるDVD。
そして、写真。
写ってるのは高野。
高野の尻にバイブだけでなく、ホンモノが入っている。
しかも生で。
ある写真には高野の尻の穴から精液が出てるのもある。
中出し・・・?
キスしている写真には相手が写っていた。
学生だろうか。
かなり若い。
別の写真には制服姿の二人。
やはり学生。
しかも、近くの私立。
シャワーの音が止まった。
高野がシャワーを浴び終えたようだ。
俺は急いで片づけた。
その中にある数枚のDVDが気になったが。
時間は10時過ぎ。
「先輩、エロいの見ますか?」
「ぇ、うん」
ついOKしてしまった。
エロいのが始まった。
高野が見てる。
「なぁ、妄想のほうが興奮すんだろ?」
「ま、まぁ」
「じゃあ、するのは?」
「え?」
「お前、俺としたいか?」
NOと言ってほしい。
せめて、俺とだけは。
「本気・・・ですか?」
真剣な顔。
「お前がしたなら。俺は何にも出来ないけど」
「・・・イイ、ですよ」
終わった。
ダメだ。
でも、言った手前、断れない。
初めてを男にやるのは気が引けたが、まぁ、カウントしないってことで。
俺が横になると、すぐにキスしてきた。
何度も啄ばむように。
俺の頭がオカシイのだろうか。
だんだん高野にならされてもイイと思うようになってきた。
俺は高野を抱きしめた。
今夜だけだから、特別サービス。
すると、高野の舌が口の中に入ってきた。
俺はそれを受け入れた。
洩れる吐息に興奮を覚えた。
Tシャツを脱がされた。
乳首を舐められる
「ぁっ」
初めての感覚。
執拗に乳首を攻めてくる。
そのたびに俺は声を洩らした。