実話です。
先日、とある温泉に泊まりで行ったとき、高校の卒業旅行みたいな10人くらいの団体に出くわした。
高校生にしては、風呂でそれほど騒ぐこともなく、何人かずつで話しながらゆっくり風呂に浸かっている。中にはいい体している子もいるけど、体育会ではなさそう。
彼らはサウナとかでも、結構ガードが固くて前は見せないようにしている。
俺は、つまんねーなーと思いながら、風呂からあがり、部屋に戻った。
そして夜中。
喉が渇いたなーと思って自販機に飲み物を買いに出たら、その高校生のうちの何人かがエレベーターホールに置いてあるソファーで話をしていた。俺は、こういう夜のトークが楽しいんだよなーと思いながら、別にうるさくしてるわけじゃないし、そのまま飲み物を買って部屋に戻った。
明け方、朝飯前にもう一度風呂浴びようと部屋を出た俺は、昨夜のエレベーターホールを通りがかった。すると、そこで例の高校生のうち1人だけが眠り込んでいた。
他のやつらにおいてかれちゃったのかなーと思いながら俺は
「おい、こんな所で寝てたら風邪ひくよ」
そう声をかけたけど、その彼は全然起きる気配がない。
あらら?
「おーい」
もう一度声をかけながら軽く肩をゆすってみたが、反応なし。
その子は細身で、髪はちょっとボサボサで、メガネをかけてたまま寝ていた。
そして、温泉だから当然だけど、浴衣姿。
さらに重要なことは、寝乱れて、浴衣の裾は完全にはだけ、適度に毛の生えたすねから、毛のないきれいなふともも、そして紺色のトランクスまでが、まる見えになっていた。
(後編につづく)