虫さん、大分時間が経ってしまったので会話の大まかな内容しか覚えてないんですが、ニワトリほどの記憶力をフルに使って頑張って再現してますw。脚色も多少ありますけど、その辺はエンターテインメントと思っていただいて読んでくださいw
昼休みなので、ちょっと書いてから仕事に戻ります。
今までこの店の存在は聞いていたけど、いざ店内に入ると異様な雰囲気に圧倒される。ガラスの戸がついた棚が入ってすぐ目の前にあり、中には多種多様のコスチューム(?)が首と足の無いマネキンたちに着せられている。
さらに、店の中央部分には二列に本棚のようなものが並んだエリア。その棚にはびっしりエロビデオが並べられている。左手の棚にはゲイビデオ。右手にはストレートのビデオがぎっしり、ジャンルごとに整頓されていた。
さらに反対側の壁にはもう一つ棚があり、各種ディルドやらバイブレーターやらがところせましとひしめき合っていた。
M「すげーな。ここって前からあったのは知ってたけど、いざ入ってみると異世界だな。げ、こんなディルドもあるぞ。」
そう言ってMが手に取ったのは長さ50センチ弱の超巨大ディルド。根元は吸盤みたいになっている。(こんなの入る人間もいるのか・・・)
そう、以前彼とセックスしたときは潤滑剤代わりになるものがなかったので、ちょうどいいかも?そう思った俺はローションが置いてあるコーナーに移動した。
彼とまたセックスするときは絶対に必要だと思っていたけど、薬局で買うのは何となく恥ずかしかったから、セックスショップだったらまだかわいい商品だと言える。
手ごろな奴を手にとってMに見せて聞いてみた。
「これ、明らかに必需品だから買うよ。」
M「あー・・・そうだよな。この間は痛かったよな・・・俺が買うよ。」
(いや、めちゃくちゃ気持ちよかったけど)Mが申し訳なさそうな顔をしている。気を遣ってもらってちょっと嬉しかった。
「それほど痛くはなかったけどね・・・あったほうが楽だし、色々と便利だよ。」
とりあえずこんなお店に来た収穫はあったと言える。
Mはまだ店内を物色したりないらしい。俺はいい加減恥ずかしかったのとさっきから何となく店員の視線を感じていたので、とっとと件のものを買って帰りたかった。
しばらくしてMがある棚の前で立ち止まった。
M「これも買っちゃおうかな。」
「え?どれどれ?」
バイブレーター付きディルド・・・・
「・・・・・・これ俺に使う気・・・?」
M「あ、いやーー・・・持ってたら色々便利かと思って笑。」
(何にだよ・・・)
Mが手にしたのは俺のものと同じ位の大きさの、振動三段階調節付きディルドだった笑。
こんなものを使われるのは死んでもいやだ。。。とそこである妙案が浮かんだ。
(そうだ・・・別に俺に使わなくてもいいんじゃない???ニヤリ)
思わず顔に怪しい笑みがこぼれる。。。
「OK!楽しそうだしいいんじゃない?」
M「まじか?!やった!じゃあ俺が買ってくるわ」
「お金半分出すから、うちもレジまで行くよ。」
M「わかった。じゃあとっとと買って帰ろう。」
普通のゲイカップルでもこういうグッズを一緒に物色したりするのだろうか?
性に対して奔放な性格の俺たちだからだろうか・・・Mもこういうことには積極的だ。
最初は気まずかったのに最後にはむしろうきうきしている俺だった。
レジのところまで行くと、店員がやけにニヤニヤしている。
ヤな店員だなー・・・と思ったら、実はその店員・・・ゲイバーでたまに話すやつだった笑。どうりでさっきから視線を感じるわけだw
「OH MY GOD!うわ!Tじゃん!ここで働いてたんだねーw。前からエロい奴だと思ってたけど、now I see whyだよw」
T「久しぶり〜。何、最近あんた見かけないと思ってたけど、こういうわけだったの?あたしというものがありながら!でもあんたたちもあたしのこと言えないわよ。ディルドとか買っちゃって、すけべねー。(小声で、ていうか誰このイケメン!超おいしそうじゃない!どこで拾ってきたのよ?!)」
Tはバリバリのオネエだ。俺はまさか知り合いがここの店員だとは思っていなかった。だからもしかしてMがゲイだと勘違いされるのはいやかなと思ったので、彼をかばうことに。
「いやいや!こいつは俺のた・だ・のダチだから!変な勘違いするなよ!wちょっと車でここまで連れてきてもらっただけ。それに俺にはTという愛しのハニーがいるからねwんー、ちゅっちゅっ。」
フランス人がするように俺とTはお互いの両頬にキスをするまねをした。
それまでの一連の流れを黙って見ていたMが、間に割り込むようにして手に持っていたディルドとローションをレジにどかっと置いた。
M「おい、とっと買い物済ませて行こうぜ。」
そういって一人で入り口まで歩いていってしまった。
T「あら。無愛想な子ね、彼。でもノンケって本当いいわよね〜…あんた本当はもう食っちゃったんじゃないの?」
ぎくっ!
「いやいや、俺は変態かもしれないけど常識はありますから汗。はい、これ。それじゃまたね☆」
俺は代金を払うと、またTの頬に軽くキスをした。
T「あら、もう行っちゃうの?たまには○○○(ゲイバーの名前)に顔出しなさいよ!」
「あいよ、じゃあね!」
俺は足早に店をでて、外に止めてある車に向かった。
Mはもうとっくに車のエンジンをかけて運転席に座っていた。
なんとなくぶすっとした表情をしているのは気のせいだろうか。。
昼休みが終わったのでとりあえずここまでで。