俺はいつのまにか基晴をベッドに押し倒していた。
ベッドのスプリングが『ギシッ』と軋む音をたて、元春と俺を弾ませ、やがて静止した。
つい、嬉しさのあまり押し倒してしまったが、どうしていいかわからない。つまり、セックスをどうやるかってことだ。女とも男ともしたことがない俺にとって、どこから、どうやればいいのか、さっぱりだ。
唯一わかることは、男同士が繋がるセックスはアナルでするってことだ。まぁこれだけがセックスじゃないだろうが、今日の俺はそれをやろうと元晴に色々やらせたんだ。今更引くわけにはいかない。
手を動かそうとしたそのとき、最近読んだ小説を思い出した。
それはたまたま書店でエロティックなタイトルに惹かれ手に取った小説(俺が考えていた内容とは少し違っていた)で、官能小説ではないのだが男女のセックスシーンが沢山あった。
小説からヒントを得るなんて馬鹿げているかもしれないが、だってどうしようもないだろ?俺は正真正銘の童貞だったんだし、とにかくテンパってたんだ。
ネットで体験談とか読んでいたけど、初めては特に痛いということくらいしか参考にならなかったのだ。
俺は賭けに出ることにした。俺がその小説で一番惹かれた方法をアレンジして試してみよう。俺は、とことん馬鹿みたいだ。
俺は、元晴を強く抱き締め、元晴の柔らかな唇にキスし、舌を入れ弄った。元晴もそれに応え、舌を絡ませてきた。その舌を柔らかく吸いながら、元晴の背中をゆっくりと撫でた。
俺の胸に、元晴の早鐘のような心臓の鼓動が聞こえる。俺の鼓動も元晴に届いているのだろうか?それはどのように届いているのだろうか。知りたかった。
「元晴はじっとしてていいから」
抱き締めた手をほどきながらいった。
元晴は少し不思議そうな顔をしたが頷いてくれた。
俺は部屋の電気を消し、別な小さなオレンジ色の電気にかえた。
元晴の手の指、足の指を1つずつ丁寧に舐めていった。舌の先だけを使い、ふれるかふれないかの微かさで舐めた。足の指を舐めようとした時、元晴は足を引っ込めようとしたが、足首を掴みそれを制し舐め続けた。
手の指、足の指を一通り舐め終え、次に、ゆっくりと舌を産毛しかない腕と足に上らせていった。そうするとビクッと基晴が震えた。ペニスや乳首などの敏感なところには決して触れずに筋肉を解すように舐め、元晴の身体を一周した。
元晴を裏返し、また同じように舐め、また一周した。元晴の弱いであろう腰骨の横を僅かに強く舐めたり、白く小さな尻の筋肉を割るように舌を伸ばしたりすると、元晴は色っぽい声を漏らした。
再び元晴を仰向けにし、元晴の足の間に座った。膝の皿や腿の内側を舌の全長を押し付けるよう、ゆっくりと回転させながら舐め続けた。
目の前には下から押し上げられているトランクスが見え、その頂上は円形に濡れていた。俺はそこに触れたかったけれど、我慢した。今ここで触れてしまったら、ここまで頑張った意味がない。
どのくらい舐めていただろう。元晴はその間に何度も自分のチンコを解放してくれと懇願したが、俺は無視して指先で他の場所を撫でさすったりした。
俺の舌を次の場所に移らせるために、元晴を裏返し、足首の腱の辺りを強く吸いだすように舐めたり、膝の裏の腱を同じように舐めた。
元晴の色っぽい声は、段々と回数を増して大きくなっている。
次に背骨のひとつひとつを舌の先だけで、上から順に舐めていった。そして、腰に辿り着き、また腰骨のくぼみを舐めた。
元晴は全身に電撃が走ったように震え、声を漏らした。
元晴を再び仰向けにしたとき、既にトランクスには大きな跡があった。
俺はトランクスを脱がせ、天井に向かって突き上がっている元晴のチンコを一気根元まで口に咥えた。
元晴は今までで一番大きく震えた。
俺は舌の全長と喉の筋肉を使い、元晴のチンコの根元から先端へ吸い出すように刺激を繰り返す。
元晴のチンコを刺激し続け、たまに変則的な刺激を与えてやって、同時に腰や乳首を手で撫で擦った。10分くらいそうしていただろうか。
元晴は1つの刺激の度に喘ぎ声を上げ、身体を震わせ、反らす。
「ぁあっ!ゃ、、イク!・・・・あっ、、イク!!」
元晴のチンコは4回波打って、俺の口の中に精を放った。
三度目ということもあって量はそれほどでもなかったが、元晴の味と匂いが口の中に広がった。僅かに飲み込んだが、ほとんどは口内に留めたままにしていた。
元晴のモノから口を離し、元晴のモノについているものを手で拭った。
「今日だけで3回目だな。気持ち良かったか?」
「変になっちゃうかと思った……」
胸を上下させながら、頬を紅く染めている。
こちらに尻を向けて四つん這いになるようにいうと、恥ずかしがったものの素直をに従った。
明かりの色を反映するほどの肌の白さに眩暈を覚えた。
ローションなんていう気の利くものを、中学生の俺が持っているはずもなかった。ローション変わりになるモノを俺はコンビニに行った時に考えていた。
『最低限は、ジェルタイプのコンちゃんだよな?あとは?これだけじゃ足りないって書いてあったよな……。精液と唾液は?』
左手の指に口内に残していた元晴の精液を絡ませた。
「力抜けよ。痛かったら絶対言えよ?」
俺はそこにキスをし唾液を大量に付け、そして、液体が絡まった中指を元晴のアナルの中に侵入させていった。
アナルは固く締まっていたが、つぷっ、と音をたて、指を第一間接まで飲み込んだ。よく女みたいな指だと言われる指もたまには役に立つ。
「ゃ、、、変な感じ、、、」
「大丈夫か?」
元晴の縮こまったモノを右手で握り、上下に優しく動かした。
段々と硬さを取り戻し、ソレは完璧に硬くなった。
そうしているうちに、少し締め付けが緩くなった。俺は、中指をより侵入させていった。
元晴の腰が自然と異物感から逃れようとしたが、俺は腹に手を回し少し押さえつけた。
ようやく中指がまるまる1本入ったところで、ゆっくりと優しく動かした。
「…ぃたっ…い」
俺は指を抜いて基晴の手に自身の手を重ねた。
「我慢できないほど痛いか?無理すんなよ」
「だいじょぅぶ、、、我慢できるからやって?」
しばらく悩んだ末、俺は再び指を入れてゆっくりと優しく動かし始めた。
基晴を傷つけまいと集中していると段々と自由に指が動くようになり、俺は2本目を元晴のアナルに侵入させた。
「うっ」
くぐもった声が耳に入った。
慌てて元晴の顔を確かめたら、元晴は顔を歪めて自分の口を自分で押さえ、痛さを訴える声を殺していた。涙が頬を濡らしていた。
俺は指を抜き、元晴の横にいき抱き締めた。
「……ごめんな。めちゃくちゃ痛かったのに、俺に悪いと思って我慢してたんだろ?ごめん」
耳元で囁くようにいうと、元晴は俺を強く抱き締め、涙を流した。
それは次から次へと溢れ出て、元晴の頬を濡らし、俺の頬をも濡らしていった。