お互いが見つめあってるときだった。二人して腹が鳴った。
「・・・ぷ(笑)」
あまりにもおかしくて笑ってしまった。こんな風に笑ったのは久しぶりだ。
「飯・・・食おう」
「うん」
近くにちょうどよくサイゼリアがあったのでそこで食事をした。俺は相変わらずの少食だが、ほしとは俺の倍以上は注文していた。注文したものが全部来てから俺はいろいろ話した。自分のこれからのこと、音楽を志していること。気付けば、俺が食べ終わる頃にはもうほしとは食べ終えていた。話すのに夢中だったんだ。だが、帰ろうとしたところ、雨が降ってきた。勢いがすごい。
「てる〜、走んぞ〜」
「オッケー」
ほしとは俺に合わせて走った。もっと早く走れるはずなのに。
「ほしと、先行っていいよ」
「大丈夫、大丈夫。ほら、もうすぐ」
そう言って、俺の手を取り先陣を切った。
ほしとの部屋に着いたが、二人ともびしょ濡れだ。ほしとはすぐに暖房をつけ、次々服を脱いでいき、全裸になった。
「お前も脱げよ」
全力で走ったあとだから言葉が出ず、頷いた。
濡れた衣服を脱ぐと、体がかなり軽くなった。
ちらっとほしとを見てみる。日々の努力の賜物か、ほどよく筋肉のついた無駄のない体つきだ。
見とれていると、タオルを二枚取りだし、一枚を寄越してくれた。
俺は礼を言い、髪をふく。するとあったかい感触が俺を包んだ。俺が振り返ると、ほしとはキスをしてくる。タオルを落としたが、そんなこと頭に入らなかった。
「・・・ん」
ほしとの手が俺のものを掴むのを感じ、俺は反応してしまう。
ほしとのにも掴んでみる。触っただけでたっているのがわかった。