車がまた発進した。
しばらく世間話をした。
中間の話
一年の時のクラスの話
進路
今までの経験
先生のかっこよさについて
先生の魅力
話すとキリがなかった。
僕「でも、今日はよかったです。先生のザーメンも飲めることができたし。これでスッパリ先生のこと忘れますね。これからは一週間前のように、ただの生徒と先生の関係ですね。襲わないでくださいよ〜笑」
先生「それは保障できへんな笑。冗談冗談笑」
先生「でも、約束は守れよ。自分を大切にすること。お前を大切に思ってくれる人を探せ。意味わかるな?」
僕「はい。(^_^;)」
先生「まぁ、勉強以外で悩みができたら、先生に相談しろ笑」
僕「勉強はダメなんですか〜?」
先生「お前はバカやからなー」
僕「バカちゃいます!一応Aクラスです!」
先生「あっ?そうやったっけ?まぁ、古典は並やな」
僕「あ〜あ。教える人がもっと上手だったらな〜笑」
先生「それかなりへこむわ」
僕「冗談ですよ笑。先生がかっこよくて、集中できないんです笑」
先生「よ〜ゆうわ笑」
楽しかった。
もうすぐ、この世界は無くなるけれど、いつまでもこの世界に浸るわけにはいかなかった。
心地よかった世界は、
二人だけのために創られた世界は、
ゆっくり、
静かに、
二人の前から、消えようとしていた。
(もうすぐ、さよならか…)
ガチャン。
(さよなら。先生。
先生のお陰で、人を愛せることがわかったよ。ありがとう。いい夢を見させてもらいました。)
駅から自宅へ徒歩で帰った。
空は、黒と紫の間の色だった。
星は全く見えなかった。
イヤホンから、洋楽のN Syncの『Selfish』が流れた。
一生懸命、歯を食い縛った。
僕の心はぽっかり穴が空いていた。
しかし、そこから光が差し込んでいた。
〜完〜