「肌、スベスベ。今度脱毛剤やるから、使えよ。腕とかの毛は全部剃るから」
「先輩のお願いなら、イイですよ」
「可愛い奴だなぁ」
今度はディープキス。
息が漏れるのがエロい。
俺の身体が熱くなってくる。
そんなとき、シンデレラみたいに時計が鳴った。
「ぁ、時間…」
先輩が唇を離した。
「先輩?」
「お前、何時まで大丈夫なんだ?」
「今日は親が遅いから11時までに帰ればバレません」
「そか、じゃあ、家で晩メシ食ってけ」
「はい!」
「よし、じゃあ作るか!」
「ぇ、続きは?」
「風呂に入らねぇとな。今日、騒いだから汗かいたし」
「わかりました…」
残念に思いながらも、先輩の言うことを聞いた。
「キッチンはこっち」
「ぁ、はい」
扉を開ける。
するとそこには、ソファーに座り、ズボンとパンツ(トランクス)を膝まで下げ、オナニーしてる弟くん。
「に、兄ちゃん…」
顔を真っ赤にし、涙目になっている。
「何やってんだよバカ」
普通に近付いてく先輩。
「ほら、泣くなって。誰でもするんだから、な」
「でも、女の人に見られた…」
ズボンを上げながら喋る弟くん。
こちらに近寄ってくる先輩。
耳元で「ホントのコト、話してイイ?何か可哀想で」って言われ、俺は渋々頷いた。
「ハル、こいつ、ホントは男なんだ」
「…え?」
「俺の後輩。文化祭で女装してたから、この格好で連れてきたんだ」
「ホントに?」
「ホントホント。ほら、胸無いし」
いきない胸を鷲掴み(?)にされる。
「先輩!?」
「声も男だろ?」
「ぅ…うん」
「な、だから気にすんなって」
「じゃあ…一緒に遊んで」
「は?」
「お母さんに女装の後輩を連れ込んだって言うよ」
「お前、生意気になったなぁ…。イイかな?裕一」
「しょうがないですけど」
続きは諦めるしかないなぁって思った。