「陸…? 」
なぜか僕は涙が出ていたみたいだ。
累が優しくキスして言った。
「その涙反則…。余計進みたくなっちゃったじゃん。」
そう言って累は僕のを口に含んだ。
「んっ…ふぁ!…ぁ」
もう進んでは行けない所まで来てしまったと思う僕…。
それとは裏腹にどんどん進もうとしている累…。
累の気持ちが見えない。
昔冗談混じりで累に好き〜!大好き〜!なんて言って抱きついた事はあるけど…。
累は僕の事をどう思ってるのかな? さっきも自分の気持ちは一切話さなかった。
「―っあぁ! る、っやぁ!…ぁ…」
快感の波に邪魔されて思考が回らない…。
「陸…もう俺のこんなになってる。」
累はそんな事を言って僕の右手を自分の大きくなった所に持って来て触らせた。
やっぱり累は天然だと思う。天然+KYが正しいかもしれない。
「―ッ! や! も、出るからっ……離、して!」
「っやぁ! …ん゛――ッ」
僕はついに出してしまった…しかも累の口の中で…。
ゴクリ。・・・嫌な音が聞こえた。
「まずっ…」
ホント累が読めない。
「なんか喉がイガイガする…。」
「ッーだ、だから離して!って言ったじゃん…。」
まだちゃんと呼吸が出来ない。
「なんか興味あったから…それに陸だから」
累は優しい。でもその優しさが僕の事を傷つける時がある…。
「・・・り…く? 」
なんでだろう・・・勝手に涙が出て来る・・・。
ボロボロ出て来て止まる事が無い。
「・・・ッー なんで?・・なんで? なんでいつもそうなの?」
「り、りく?」
もう止められない。いろんな感情が湧き上がってくる。
背徳感とか罪悪感とか好きって感情とか…混ざってまた涙が出て来る…。
累が僕の事を抱きしめて来た…。でも僕は拒否した。
「累はいつもそうだよ…。自分の気持ち言わないで。」
累は悲しそうな顔をしていた。
「僕の気持ち知らないで…。その優しさが僕の事を傷つけるんだよ。」
自分でも言ってすぐ後悔した。言い過ぎた気がした。
「…ごめん累…。」
謝ったと同時にギュー!と抱きしめられた。